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ボーズ、「最高のサウンドとデザイン」追求したシアターシステム「Lifestyle 600/650」

 ボーズは、ワイヤレスのリアスピーカーを採用したシアターシステム「Lifestyle 600 home entertainment system」、「Lifestyle 650 home entertainment system」を2月18日に発売する。価格は「600」が390,000円、「650」が490,000円。

シアターシステム「Lifestyle 600 home entertainment system」

 同日には一体型サウンドバー「SoundTouch 300」も発表。別記事でレポートしている。

 Lifestyle 600/650 home entertainment systemは、どちらも4台のサテライトスピーカー、横長でスリムなセンタースピーカー、サブウーファ、コンソールで構成するシアターシステム。

 650の最大の特徴は、サテライトスピーカーに新開発の「OmniJewelスピーカー」を採用している事。内部に小型かつ強力なユニット「ハイエクスカージョン・トランスデューサー」×2基を、リフレクタを挟んで向かい合わせに配置。リフレクタがある部分には、筐体にメッシュ状の小さな穴が無数に空いており、そこから音が出力、包囲感溢れる再生が可能。同時に、歪の低減も行なっているという。

新開発の「OmniJewelスピーカー」

 ボーズのAudio for Videoグループ ゼネラルマネジャーのピート・オグリー氏は、「次世代のサテライトキューブスピーカー。開発チームに与えられたミッションは、“従来のサテライトスピーカーと同じパフォーマンスを維持しながら、サイズを半分にする事”だったが、こうした改良はボーズが得意とするところ。その結果、開発チームはサイズを半分にしただけでなく、パフォーマンスの改善まで実現したのは驚きだった」という。サテライトの外形寸法は47×47×147mm(幅×奥行き×高さ)。筐体はアルミ製で、ヘアライン仕上げ。

 このサテライトスピーカー4台は、フロント用に2台、リア用に2台使用するが、リアはワイヤレス接続になっているのが特徴。ただし電源の供給は必要。スピーカーとは別筐体の受信機が2台同梱されており、受信機に給電を行ない、受信機がスピーカーケーブルで接続したリアのサテライトスピーカーをドライブする形となる。

 なお、コンソールにはリアスピーカー用の出力端子も備えており、有線接続で使うこともできる。

 センタースピーカーには、前面に向けて5基のユニットを内蔵。中央の1基がセンターチャンネルを担当し、両脇の各2基が、音を前方に拡散する役目を果たす。これにより、臨場感の向上や、クリアなセリフの再生などが可能という。

センタースピーカー

 サブウーファには、新開発のQuietPortテクノロジーを導入。パイプのようなパーツに音を通す事で、省スペースで低音再生を高めるというもの。通常、パイプに口を当てて喋ると、くぐもったような不自然な声になるが、QuietPortテクノロジーを取り入れ、スリットを入れたパイプでは歪が抑えられて自然な音になる。

サブウーファ

 このQuietPortテクノロジーと、DSPを組み合わせる事で、「深く、クリアで生き生きとした臨場感のあるサウンドを実現した」という。

発表会では、QuietPortテクノロジーの利点を紹介する実演も
QuietPortテクノロジーを導入したサブウーファ内部

 設置環境に合わせた音響特性に、自動的に調整する「ADAPTiQ」も搭載。コンソールには入力端子として、6系統のHDMIを装備。RCAのアナログ音声×2、光デジタル×2、同軸デジタル×2も搭載する。HDMI出力は1系統。HDCP 2.2もサポートする。

コンソール
コンソールの背面
前面にもHDMI入力。イヤフォン出力も備えている

 音声フォーマットは、ドルビーデジタル、ドルビーデジタルプラス、ドルビーTrueHD、DTS、PCMのマルチチャンネルに対応。

 Wi-Fiや、NFC対応のBluetooth機能を搭載。スマホからの音楽をシアターシステムで再生でき、インターネットラジオや、Spotifyにも対応。ボーズのSoundTouchシリーズとも連携でき、別々の部屋に設置したSoundTouchスピーカーとシアターシステムから同じ曲を再生するといった使い方もできる。

 画面に表示されるガイドに沿って、手軽にセッティングができる「Unify」も用意。リモコンは、テレビやプレーヤーなどの操作にも対応する。

 コンソールの上部には、曲線を描くガラスを採用。外観にこだわって採用しただけでなく、サラウンドスピーカーとワイヤレス接続する際の、電波の通りやすさなども考慮したという。

付属のリモコン

Lifestyle 600/650の違い

 600と650の違いはサテライトスピーカーとセンタースピーカー。下位モデルとなる600には、これまでと同じJewelCubeスピーカーが付属する。それ以外の、サブウーファやコンソールの機能は650と同じ。

600に採用されているJewelCubeスピーカー
サブウーファやコンソールの機能は650と同じ

「日本の皆さんにピッタリの製品」

 Audio for Videoグループ ゼネラルマネジャーのピート・オグリー氏は、同日発表のサウンドバー「SoundTouch 300」について、「1つのピースで本格的なサウンドが楽しめる製品。サブウーファやリアスピーカーを加えて拡張もできる」と利点を紹介。

Audio for Videoグループ ゼネラルマネジャーのピート・オグリー氏

 さらに、Lifestyle 600/650については「最高のサウンドとデザインを求めるお客様に向けた新製品」をアピール。大幅な小型化を実現した、650のOmniJewelスピーカーは設置性に優れているが、「日本のように、近隣との距離が近く、大きなAV機器が置きにくい居住空間にもフィットする。日本の皆さんは目利きで、技術的に優れ、品質が高いものを好まれる。そうした皆さんにピッタリの製品」とした。

 日本を含む世界的に、テレビでインターネット経由で映像配信を楽しむスタイルが一般化している事にも触れ、「高画質で様々なコンテンツが楽しめるようになっているが、サウンドは忘れられがち。抜けている最後のピース」と語り、映像配信サービスの満足度を高めるための製品としてもアピールした。