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UHD BD再生対応で10ch 90日“ドラマとりおき”全自動DIGA。音楽サーバーも

 パナソニックは、最大10/6チャンネルのデジタル放送全番組録画が可能なBlu-ray Discレコーダ「全自動DIGA」新モデル「DMR-UBX7030/UBX4030/BRX2030」を5月19日より発売する。DMR-UBX7030/UBX4030の上位2モデルはUltra HD Blu-ray再生にも対応する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は、7TB HDD+10ch全自動録画対応の「DMR-UBX7030」が23万円前後、4TB HDD+6chの「DMR-UBX4030」が16万円前後、2TB HDD+6chの「DMR-BRX2030」が9万円前後。

新全自動DIGA

 複数のチャンネルを録画し続ける全番組録画機能「チャンネル録画」対応の全自動DIGA(ディーガ)新モデル。上位2機種でUltra HD Blu-ray(UHD BD)再生に対応したほか、従来は28日で自動消去していたドラマを約90日保存する「ドラマおとりおき」に対応。さらにスマートフォンでの番組持ち出しやCDリッピング対応などの機能強化を図った。

DIGA新ラインナップ

1クール/90日間のドラマを録り貯め「ドラマおとりおき」

 3モデルの主な違いは、UHD BD搭載の有無と、録画チャンネル数とHDD容量。UBX7030とUBX4030がUHD BD対応で、UBX7030は11チャンネル、UBX4030/BRX2030が7チャンネル分のチューナを搭載し、全録の「チャンネル録画」を行なう。チューナは地上/BS/110度CSデジタル対応で、地デジのほか、最大5chまでのBS/110度CSをチャンネル録画に組み込める。

DMR-UBX7030
DMR-UBX4030

 HDD容量はUBX7030が7TB、UBX4030が4TB、BRX2030が2TB。BRX7030では10chを最大28日間、BRX4030は6chを最大28日間、BRX2030は6chを最大16日間録画できる。USB HDDも追加可能で、UBX7030とUBX4030は、通常録画用とチャンネル録画用に1つずつUSB HDDを拡張できる。

型番DMR-UBX7030DMR-UBX4030DMR-BRX2030
チャンネル
録画
10ch6ch6ch
HDD7TB4TB2TB
Ultra HD
Blu-ray
-
HDMI出力221
実売価格23万円前後16万円前後10万円前後

 チャンネル録画は、DR~15倍録までの録画モードに対応。UBX7030は10ch、UBX4030は6chの全てでDR~15倍録の設定が行なえる。BRX2030は、最大6chで、2~15倍録録画となる(追加チャンネルのみDR可)。なお、チャンネルごとの録画設定も可能で、WOWOWやスカパーは24時間、民放はゴールデンタイムのみとしたり、ジャンルごとの録画モード変更などが行なえる。

DMR-BRX2030

 チャンネル録画における大きな強化ポイントは、「ドラマおとりおき」機能。チャンネル録画では、通常28日分経過すると自動的に番組を消去するが、新全自動DIGAでは、ゴールデンタイム中の地デジドラマ(19:00~22:59に放送開始される地デジドラマ)については、約90日間保存するようになった。

90日間の“ドラマおとりおき”対応

 話題のドラマについては、徐々に口コミで盛り上がるという場合も多いが、28日では約4話までで全話さかのぼれない。90日することで、1クール(3カ月)のドラマをすべて録画し、さかのぼって視聴できるほか、放送終了後に全部見直すこともできる。

 HDD内にドラマおとりおき専用の領域を設定しており、ドラマおとりおきの初期設定は、UBX7030/4030は90日相当+持ち出し番組(650kbps)。BRX2030は90日設定してしまうと、通常録画領域が60GBと少なくなるため、初期設定は30日相当+持ち出し番組(150kbps)としている。BRX2030でドラマおとりおきを使う場合は、ユーザーが任意に90日に変更する必要がある。

新着番組でドラマをまとめて表示。持ち出しも強化

 チャンネル録画した番組は、「新着番組」、「チャンネル録画一覧」から選択/再生可能。ユーザーインターフェイスも改善し、「新着番組」に、おとりおきドラマやよく見るシリーズ番組などをまとめて一覧表示することで、少ない検索操作で目当ての番組を探せるようにした。ドラマの場合は、シリーズ丸ごと一画面に表示できるようになった。

新着番組のデザインを一新
ドラマをまとめて表示可能に
従来モデル(右)との比較

 新着番組では、事前にお気に入りのジャンルやタレント名などを登録しておけば、その条件にあった番組や出演シーン、関連シーンをリストから確認できる。なお、シーン検索/再生には、ネットサービスの「DIMORA(ディモーラ)」への登録が必要。

チャンネル録画一覧

 リモコンは、UBX7030/4030がボイス操作対応で、マイクボタンを押して番組名やタレント名から見たい番組を検索可能。BRX2030は赤外線リモコンとなる。

UBX7030/4030のリモコンは音声入力対応

 録画番組や放送番組を家庭内でスマートフォンやタブレットに配信できる「お部屋ジャンプリンク」に対応。2番組の同時配信が行なえ、DTCP-IP対応の同VIERAやプライベート・ビエラ、スマートフォンなどから番組視聴できる。

 iOS/AndroidアプリのiOS/Androidの「Media Access」も強化し、新たにチャンネル録画の番組表を過去30日分まで表示できるように改善。これによりUBX7030で最長設定(28日間)にしていても、全て表示できるようになった。

 番組の持ち出しにも対応。新たにドラマやまとめ番組を、まとめてワンタッチで一括して転送できるようになった。持ち出し画質も従来の1.5Mbps/720p/360p、650kbps/360pに加え、150kbps/180pが追加。4段階で画質を選択できる。

 MediaAccessでは、宅外からのストリーミングも可能だが、パケット通信が必要となるほか、持ち出し番組であれば30秒送り/10秒戻しやチャプタスキップが行なえるなどの利点も多い。そのため、持ち出しの利便性も訴求していくという。

 また、Windows用の視聴アプリ「DiXiM Play for DIGA Windows」を提供し、パソコンからのリモート視聴に対応する。同アプリの月額利用料金は200円。

全自動DIGAがUHD BD再生対応。DAZNやHuluも

 DMR-UBX7030/UBX4030の2モデルは、Ultra HD Blu-ray再生に対応。UHD BDの4K/60pやハイダイナミックレンジ(HDR)映像、広色域規格の「BT.2020」、HEVC/H.265の10bit/100Mbps信号に対応し、4K UHD BDの高画質を楽しめる。

DMR-UBX7030

 「4Kリアルクロマプロセッサ」を搭載し、4K(4:2:0)信号を独自の高精度マルチタップ処理で4K(4:4:4)に補間することで、鮮度が高く、自然な質感と立体感のある4K映像を実現。また、「ダイナミックレンジ変換」を搭載し、テレビがHDR非対応(SDR)の場合でも、UHD BDのHDR信号から自動的にダイナミックレンジ変換を行ない、SDRのテレビでもHDR感ある画質で再生できる。部屋の環境やテレビに合わせて、ユーザーがダイナミックレンジ変換を手動で調整もできる。

 UBX7030/UBX4030は、2系統のHDMI出力を装備し、テレビやプロジェクタのほか、AVアンプなどのオーディオシステムに別途音声出力可能。AVアンプなどが著作権保護技術のHDCP 2.2に非対応の場合でも、1系統をAVアンプに繋いで音声だけ出力、もう1系統をテレビなどに接続し、UHD BDを楽しめる。また、映像/音声信号を分離することで、信号干渉を最小限に抑える。なお、BRX2030はUHD BD再生非対応で、HDMIも1系統のみとなる。

 4Kアップコンバート出力が可能。DMR-UBX7030/UBX4030は4K/60pまで、BRX2030は4K/30pまでとなる。

 Netflix、dTV、アクトビラなどの4Kインターネット動画に対応。また、スポーツストリーミングのDAZNや、YouTube、Hulu、radiko.jpなどにも対応している。

DMR-BRX2030

CDリッピング対応。ミュージックサーバーが進化

 DIGAをホームビデオ、ミュージックサーバーとしても利用可能。新たにCDリッピングに対応し、FLAC/WAV形式で本体HDDに録音可能。UBX7030で最大約3,500枚、UBX4030/BRX2030は最大CD 2,300枚分の音楽を保存できる。GracenoteのMusic IDに対応し、楽曲取り込み時に自動的に楽曲情報やアルバムジャケットを取得/付与できる。

 ミュージックサーバーとして動作し、同社のワイヤレススピーカー「SC-ALL05」などのネットワークオーディオ機器から、DIGA内の楽曲を再生できる。FLACやDSDなどのハイレゾファイルの配信も可能。加えて、e-onkyo musicで購入した楽曲の自動ダウンロード機能も搭載している。

 DIGA本体にもHDD内楽曲プレーヤーを備えており、対応ファイル形式はMP3/WAV/FLAC/AAC/DSD/ALAC。ハイレゾファイルも出力可能だが、DSDはPCM変換再生となる。HDMI出力時は最大で192kHz/24bit、光デジタル音声出力時は96kHz/24bitまでとなる。

ミュージックサーバーは、本体での音楽再生に対応

 CDや圧縮音源を最高192kHz/24bit処理して出力する「ハイレゾリマスター」も搭載。音楽だけでなく、BDや録画番組なども192kHz/24bit化して出力できる。リマスターは、切/弱/中/強から選択できる。

 DIGAに保存した4K撮影動画や音楽は、BDやSeeQVault対応HDDにバックアップ可能。4K/60p(100Mbps以下)までのパナソニックのビデオカメラ/デジタル一眼の録画ファイルをDIGAにコピーした後、BDやSeeQVault HDDにバックアップできる。

 HDMI出力をUBX7030/UBX4030が2系統で、4K/60pアップコンバート出力対応。BRX2030は、1系統で、4K(24p/30p)アップコンバート対応。UBX7030とUBX4030は、光デジタル音声出力×1を備えている。なお、'16年モデルのBRX7020/4020で備えていた、コンポジット映像入力、アナログ音声入力、i.LINK入力は省略された。

DMR-UBX7030の背面
DMR-BRX2030の背面

 UBX7030/UBX4030はUSB 3.0×2、USB 2.0×1、BRX2030はUSB 3.0×1、USB 2.0×1を装備。SDカードスロットを備え、録画番組以外の写真や音楽などもDIGAに取り込みできる。

 消費電力はUBX7030が約57W、UBX4030が約45W、BRX2030が約34W。外形寸法/重量はUBX7030が435×309×71mm(幅×奥行き×高さ)/4.8kg、UBX4030が430×309×66mm(同)/4.8kg、BRX2030が430×199×59mm(同)/2.7kg。