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対話型音声検索など、番組探しを強力にアシストするTiVo。GガイドはVOD連携
2017年10月10日 00:05
TiVoは、「CEATEC JAPAN 2017」の開催に合わせてプライベート展示を行ない、EPGの「Gガイド HTML」や、映像配信サービス向けの対話型音声検索、番組レコメンド(おすすめ)、アナリティクス機能など同社の最新技術やサービスを、放送事業者などの関係者に対して紹介している。
音声検索や予測で高精度にレコメンド、視聴結果の詳細な分析も
映像配信サービスなどで、好きな番組を探しやすくする、新しい「Personalized Content Discovery」プラットフォームを米国時間の2日に発表。これを配信事業者などが導入することで、TiVoの対話型音声検索や、ユーザーごとに最適化(パーソナライズ)した検索と、番組のレコメンドを組み合わせた機能を実装可能。ユーザーにとっては観たい番組を探しやすくなる。
事業者にとっても、視聴機会の増加が期待できるほか、A/Bテストを実施するためのアナリティクス機能により、サービス独自のキャンペーンなどの施策がどれだけ成功しているかなどの効果をリアルタイムに最適化できるようになるのも特徴としている。
同プラットフォームは、テレビ放送、有料チャンネル、ビデオオンデマンド(VOD)、デジタルビデオレコーダ(DVR)、オーバーザトップ(OTT)などのコンテンツと連携。サービスを提供する事業者は、「Search」、「Recommendation」、「Conversation」、「Insight」の4つのモジュールから選んで採用できる。
「Search(検索)」や「Recommendation(オススメ)」は、視聴者の好みや視聴履歴などに基づいて、最適なコンテンツを提案。パーソナライズ機能により、これまで観たことがない作品も予測して高精度に提案するという。
「Conversation(対話検索)」は、音声によるコンテキスト(文脈)質問にも対応。長い質問をしなくても単語だけで簡単に検索結果を絞り込める。例えば「トム・ハンクス出演映画」と尋ねて、その結果から「コメディーのみ」と話しかけると、前の結果からフィルタリング。トム・ハンクス出演のコメディー作品が表示される。
テレビ放送の番組だけでなく、VODやOTTなどの作品も網羅。ユーザーが加入している定額配信などのサービスに対象のコンテンツがあると、視聴できる番組の検索結果のみ表示するように設定できる。
事業者向けの「Insight(洞察)」の機能として、バックエンドビジネスコンソールを用意。CATVなどのサービスプロバイダは、視聴者の検索からの絞り込みにより、どういったワードが注目されているかを把握でき、検索してから実際にその映像を放送や配信で視聴したのか、購入かレンタルかといった詳細な情報が管理でき、キャンペーンなどの施策に活用できる。
Gガイドは音声検索やVOD連携などで進化
日本での採用事例として、シャープのUltra HD Blu-ray再生対応BDレコーダ「AQUOSブルーレイ UTシリーズ」に、TiVoのGガイド HTMLが採用。4K向けの高精細フォントを使用し、小さな文字サイズでも視認しやすくなっている。また、番組情報の画面で出演者は画像付きで表示(テレビ局のアナウンサーやジャニーズ事務所のタレントなどを除く)され、その人が出演している他の番組を探すことなども可能。
注目の機能として、音声検索の「G-Guide Voice」も紹介。CATVなどの加入者が、リモコンに話しかけることでコンテンツを検索してそのチャンネルへすぐ切り替えられる。日本で最初の導入事例として、KDDIが提供するCATV向けSTBの「ケーブルプラスSTB」に採用されたことを7月に発表した。このSTBはAndroid搭載のため、音声検索はGoogleだが、そこから先の構文解析などはTiVoの技術を使用している。
「G-Guide VOD Link」は、リアルタイムの放送だけでなく、VODで配信している番組へも誘導するもので、J:COMのCATV加入者向けに提供されているSTBに採用。VODのメニューから作品を探す方法だけでなく、テレビの番組表からシームレスにJ:COMオンデマンドの配信作品視聴へ直接移動できるようにすることで、VOD視聴の拡大に寄与しているという。