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音茶楽、楓材の黒漆仕上げイヤフォン「Donguri-楓」。4.4mmバランスも

 音茶楽は、オークヴィレッジとコラボレーションし、楓(カエデ)の無垢材を採用したイヤフォン「Donguri-楓」と、4.4mm 5極バランス対応モデル「Donguri-楓Balance」を11月24日に発売する。価格は、Donguri-楓が62,500円、Donguri-楓Balanceが72,500円。初回生産台数は200台予定で、フジヤエービック、e☆イヤホン、山野楽器銀座本店、ヨドバシカメラの一部店舗、オークヴィレッジ、音茶楽Sound Customize店舗で販売する。11月3日~4日に東京・中野で開催される「秋のヘッドフォン祭 2017」で試聴できるほか、少量を先行販売する。

音茶楽、楓材の黒漆仕上げイヤフォン「Donguri-楓」。4.4mmバランスも Donguri-楓、Donguri-楓Balance
Donguri-楓、Donguri-楓Balance

 響きが美しく、楽器にも使われる楓無垢材を削り出してリアキャビネットに使用。拭漆仕上げ(黒漆)を施している。飛騨高山の職人の手で仕上げられている。'13年発売の初代「Donguri-欅」などから使用している「トルネード・イコライザー」などの技術を搭載しつつ、「至高のボーカル再生」を目指して部品の材質や塗装を見直したという。プラグはDonguri-楓がステレオミニ、Donguri-楓Balanceは4.4mm 5極のバランス端子。いずれも周波数特性は5Hz~40kHzでハイレゾ対応。

音茶楽、楓材の黒漆仕上げイヤフォン「Donguri-楓」。4.4mmバランスも

 10mm径ダイナミック型ユニットを片チャンネルあたり1基搭載。特殊成型法採用のタンジェンシャルレス振動板を使用し、歪み感の少ないクリーンな中高音域を実現したという。

【訂正】記事初出時に「ユニットを片チャンネルあたり2基搭載」としていましたが、正しくは「1基」のため訂正しました(14:49)

 音響回路に搭載する音茶楽の特許「トルネード・イコライザー」方式により、カナル型(耳栓型)イヤフォンが外耳道を塞ぐことによって生じる6kHz付近の共振を抑制。さらに、エレメントに「アコースティック・ターボ回路」を付加。「シングルエレメントの利点を生かしながら超低音域から超高音域までスムースに再現する」としている。

 試作の段階では、欅材で黒漆と透漆による拭漆仕上げや、従来のオイル仕上げも含めて検討した結果、黒漆による拭き漆仕上げを採用。次に楢材、欅材、楓材の黒漆による拭漆仕上げリアキャビネットを試作。試聴の結果、響きが柔らかく心地よい音の楓材の使用が決まったという。

 新たにトルネード・イコライザーの材質も検討、従来のPP(ポリプロピレン)製に比べて音響特性の優れたLCP(液晶ポリマー)製を採用したことで、細かい音の余韻の表現を大幅に音質を向上したという。なお、フロントキャビネットは従来通り純チタン材を使用している。

音茶楽、楓材の黒漆仕上げイヤフォン「Donguri-楓」。4.4mmバランスも トルネード・イコライザー材質比較。左からポリプロピレン、液晶ポリマー
トルネード・イコライザー材質比較。左からポリプロピレン、液晶ポリマー

 最大エネルギー積366kJ/m3(46MGOe)のネオジウムマグネットを搭載。液晶ポリマーフレームとプロテクター採用による漏洩磁束の減少と合わせて、強力な磁気回路を構成する。ボイスコイルは特殊CCAW線を使用し、200mWの高耐入力を実現した。

 ケーブルは、いずれも左右のグランドが独立した4芯構成。左右チャンネルのグランドを分離することでセパレーションを高めている。出力音圧レベルは106dB/mW、最大入力は200mW、インピーダンスは18Ωで共通。Donguri-楓Balanceの4.4mm 5極バランス端子は無酸素銅を使用している。

音茶楽、楓材の黒漆仕上げイヤフォン「Donguri-楓」。4.4mmバランスも Donguri-楓Balanceの4.4mm 5極バランスプラグ
Donguri-楓Balanceの4.4mm 5極バランスプラグ
音茶楽、楓材の黒漆仕上げイヤフォン「Donguri-楓」。4.4mmバランスも Donguri-楓のステレオミニプラグ
Donguri-楓のステレオミニプラグ

 重量はDonguri-楓が約19g、Donguri-楓Balanceが約23g。イヤーピースはシリコン製のSpinFit(S/M/L)のほか、コンプライのフォームタイプ「Ts-200」Mサイズも同梱する。木製の収納箱なども付属する。

音茶楽、楓材の黒漆仕上げイヤフォン「Donguri-楓」。4.4mmバランスも 木製収納箱が付属
木製収納箱が付属