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AVラックのような4Kプロジェクタ、ソニー「LSPX-A1」は音が広がるスピーカー内蔵

 ソニーは、AVラックのようなデザインの筐体に、4K/HDR対応の超短焦点プロジェクタとスピーカーを統合した「LSPX-A1」を4月1日より発売する。価格は238万円で、受注生産となる。サンワカンパニー東京ショールーム内で3月20日から体験スペースを展開する他、3月31日以降各地のソニーストアでも体験スペースを用意する。

LSPX-A1
利用イメージ

“空間を変える”プロジェクタ&スピーカー

 空間を変えることで、暮らしに新しい体験をつくりだす、ソニーのコンセプト「Life Space UX」の新製品で、「音と映像で空間を変える」を目標に開発した。壁面近くに置くだけで、最大120インチの4K HDR大画面を壁に投写できるほか、スピーカーも内蔵し、空間全体に音を広げる。

AVラック風のデザインだが、左右のポールが有機ガラス管によるスピーカーとなっている

 本体の天板には人工大理石を採用し、居住空間における高級感を演出。アルミのフレームや木製の棚による家具調のデザインとし、インテリアになじみむたたずまいとしながら、その中に4K/HDRプロジェクタと有機ガラス管を用いたスピーカーを搭載。空間に映像と音が浮かびだすような使い勝手を目指したという。

 なお、基本的には部屋の白い壁であれば投写できるが、シボのある壁紙などでは映像がきれいに投写できない可能性がある。サイズも大きいので、購入前にソニーストアのスタッフが現地の設置環境を確認してから、販売・導入手続きを行なう。なお、推奨される壁の条件は、「平滑な壁にベンジャミンムーア(ペンキ)のスーパーホワイトを塗ったもの」とのこと。

 プロジェクタ部は、ソニーが'17年に発売した「VPL-VZ1000」とほぼ共通だが、HDR方式はHDR10に加え、HLG(ハイブリッドログガンマ)にも対応。0.74型/4,096×2,016ドットのSXRDパネルを採用し、明るさは2,500ルーメン。光源はレーザーの「Z-Phosphor」で明暗差の大きなHDR映像も表現できるという。

天面のプロジェクタ部

 壁に寄せると85型で投写(壁との距離は最短6.1cm必要)。120型で投写する場合は、壁から24.5cm離す。対応画面サイズは85~120型を想定しており、画面サイズは設置距離で決定。2%のデジタルズームと、上下3%、左右6%のレンズシフトにより微調整を行なう。フォーカスやシフト、ズーム設定のためのテストパターンを内蔵しており、パターンを確認しながら調整できる。

120型で投写
壁に寄せて投写する

 ソニーのデータベース型超解像処理LSI「リアリティクリエーション」を搭載。フルHD映像なども高精細な4Kに変換し、出力する。色域はBT.2020とBT.709。明るさの自動調整機能などは備えていない。

部屋の隅々まで広がる音で、空間を変える

 LSPX-A1の特徴は、プロジェクタだけでなくスピーカーも内蔵したこと。脚部に360度に音を放射する2本の有機ガラス管ツィーターを搭載するほか、前面には左右各3基のミッドレンジを、背面側には壁に音を放射するミッドレンジ、ラック下部には別体のサブウーファを内蔵する。

有機ガラス管によるツイータ

 ツィータは、有機ガラス管を振動板の端面に配置された加振器により振動させ、音波を発生させる独自の「アドバンスド バーティカル ドライブ」により、空間全体に音を拡散する。これは、スピーカーも内蔵。「アドバンスドバーティカルドライブテクノロジー」対応のツイータにより、空間全体に音を広げる。サブウーファも搭載している。

 アドバンスドバーティカルドライブテクノロジーは、ソニーのサウンティーナや「LSPX-S1」でも採用されている技術。LSPX-A1の左右の有機ガラス管は取り外し可能となっており、万一破損した場合などでも交換できる。

 出力はミッドレンジが23W×3ch、サブウーファが50W×1chで、本体だけでも迫力あるシアターサウンドや、「壁に映し出される森の映像に、空間に広がる小川のせせらぎの音」のような自然なサウンドが楽しめるという。音質モードは、スタンダード/ミュージック/シアターの3種類から選択できる。

サブウーファを下部に装備
3つの音質モードを選択できる
Your living space transformed: 4K Ultra Short Throw Projector LSPX-A1

 入力端子はHDMI×3で、いずれも18GbpsとHDCP 2.2対応。ただし、HDMI CECには非対応。また、Bluetooth 4.2も対応しているが、これはリモコン操作用で、Bluetoothスピーカーとしては動作しない。LSPX-A1のスピーカーは、“音だけ”では利用できず、映像と音の組み合わせで使用することを想定している。

側面にHDMI入力など

 LAN端子やRS-232C、D-Sub 9ピンのREMOTE端子やTRIGGER端子も備えている。ケーブル類は背面カバーの中に収納可能となっており、すっきりとした佇まいを実現する。

端子カバーも
背面もスッキリとデザイン

 リモコンもインテリアになじむ新デザインのものを採用している。消費電力は475W。外形寸法は1,255×559×470mm、重量は75kg。サブウーファ部の外形寸法は641×233×114mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約6.6kg。

リモコン
LEDを内蔵している
利用イメージ

 3月20日からサンワカンパニー東京ショールーム内に体験スペースを設置(9月30日まで)。ソニーストア銀座などソニー直営店でも体験スペースを設け、設置コーディネーションを含むトータルソリューションを提案するという。

 ソニーストアの体験期間は以下の通り。

  • ソニーストア銀座 :3月31日~4月15日
  • ソニーストア札幌 :4月7日~4月22日
  • ソニーストア名古屋 :4月28日~5月13日
  • ソニーストア大阪 :4月21日~9月30日
  • ソニーストア福岡天神:5月19日~6月3日