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JVC、IPワークフロー連携の「CONNECTED CAM」業務用カメラ「GY-HC900」

 JVCケンウッドは、新コンセプト「CONNECTED CAM」第一弾製品として、JVCブランドの業務用カメラレコーダ「GY-HC900」を6月下旬より発売する。価格はオープンプライスで、実売価格は160万円前後。

CONNECTED CAM「GY-HC900」

 CONNECTED CAMは、低コストかつ省人化やライトアセット化が求められる昨今の映像制作業界において、新たなIPベースの映像ソリューションとして提案。ネットワーク接続の即時性、信頼性を高め、従来の映像制作機器と同じ高品質を競争力ある価格で提供できる新たなソリューションとして推進し、撮影現場からスタジオ局までのエンドツーエンドのワークフローを構築するために、パートナー企業と連携。安定したIP伝送インフラの確保や、映像素材を管理・運営する映像サーバー・デコーダー・IPベースのライブスイッチャなど、映像制作に求められるIPソリューションをワンストップで提供するという。

 その第1弾が「GY-HC900」で、2/3インチ220万画素CMOS×3を搭載したHDメモリーカードカメラレコーダ。B4レンズマウントと4ポジションの光学NDフィルターを装備し、B4マウントレンズ資産を活用可能。色収差補正データを搭載したレンズでは、カメラ側で色収差を補正できる。

 10bit、4:2:2サンプリングによる高画質記録が可能で、ファイル形式はMOV(MPEG-4 AVC/H.264)、MXF(MPEG-2)、MP4(MPEG-4 AVC/H.264)から選択可能。16軸色補正が可能なユーザーマルチマトリックスを搭載する。

 HDR方式はHLGと、JVC独自のDレンジ800%のJ-Log1 Gammaを搭載。ハイダイナミックレンジ、高色域を10bitで記録出力できる。最大120フレーム/秒の映像を通常撮影と同じ画角でスローモーション撮影できる「ハイフレームレート撮影」にも対応する。

 CONNECTED CAMの特徴であるIP連携は、同一回線でカメラからのライブストリーミングを中継しながら、スタジオ局からの番組映像とインカム音声をIPリターンビデオ、IPリターンオーディオとして同時中継可能。「IoTに対応したカメラレコーダとして、ケーブルテレビ局や放送局ENG、制作プロダクションなどに提案する」という。

 SDカードはダブルスロットで、リレー記録、デュアル記録、バックアップ記録の3方式に対応する。ビデオ入力は3D/HD/SD-SDI(BNC×1)。ビデオ出力は3D/HD/SD-SDI(BNC×2)とHDMI×1、コンポジット(BNC×)1。Wi-Fiも搭載する。

 4月9日から12日まで米国ラスベガスで開催される「NAB 2018」では、GY-HC900を始めとする「CONNECTED CAM」によるソリューションを提案。ドッカブルIP伝送中継機「ProHD Dockable Bridge」やネットワークデコーダ「BR-DE900」などの新商品を紹介する。4Kモニターの「DTシリーズ」も参考出品予定で、31型と28型を展開する。