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ケンウッド、超小型アンプ&リボンツイータのスピーカー。ビクターのオルゴール

 オーディオ・ビジュアル総合展示会「OTOTEN2018」が6月16日に東京国際フィーラムで開幕。JVCケンウッドは、BluetoothやUSB DACを搭載したケンウッド(KENWOOD)ブランドのコンパクトなプリメインアンプとスピーカーシステムを参考出展。また、ビクターブランドの90周年を記念した120万円のホーン付きオルゴールなども展示している。OTOTENの期間は17日までで、入場料は無料。

参考展示されたケンウッドブランドの小型アンプとスピーカー

ワイヤレスを気軽に楽しむKENWOOD超小型アンプ、リボンツイータ搭載スピーカー

 JVCケンウッドブースの注目は、USB DACやBluetoothなどを搭載したプリメインアンプと、スピーカーの小型オーディオシステム。参考展示となっており、発売時期や価格は未定。

アンプ部

 スマホなどの音楽サービスを気軽に高音質で楽しむことを追求し、独自のデジタル高音質化技術「K2テクノロジー」を搭載する。天面や側面、ボリュームはアルミニウムを使用し、3点支持のインシュレータに真鍮を使用。

 PC入力のマイクロUSB端子や、光デジタル入力、ステレオミニのアナログ入力、USBメモリ再生用のUSB A端子を備え、どの入力からでも、スピーカーまでフルデジタル処理により高音質化を図っている。なお、CDを搭載していないこともコンパクト化につながっている。コンパクトだが、手に持ってみるとずっしりとした重みがあり、振動排除などの音質追求が行なわれているのが分かる。

アンプの背面

 スピーカーは2ウェイで、リボンツイータを採用し「繊細で突き抜けたクリアかンのある高域」を実現、ハイレゾ音源を忠実に再生可能としている。D棟401のブースで試聴可能。

スピーカーはリボンツイータ搭載

ビクター90周年のオルゴール。ウッドコーンにも新たな動き?

 6月14日より限定90台で発売したホーン付きの卓上型オルゴール「RJ-3000MK2」を展示。「ビクター設立90周年記念商品」で、価格は120万円。

卓上型オルゴール「RJ-3000MK2」

 旧日本ビクターが1996年に発売した高級オルゴール「RJ-3000」を元に、当時採用していたカンチレバーによるホーン方式を踏襲。新たに、独自技術であるウッドコーンスピーカーのキャビネット音響技術を投入した。

 キャビネットの高音質化には、ウッドコーンオーディオの開発者として知られる今村智氏のノウハウを投入。木材に経年効果を付加させる人工熟成処理(特定条件下での加熱処理)を施した響棒と、ウッドブロックをキャビネット内に組み込んだ。インシュレータは、低域を良く響かせるチェリーを前に使用。後ろはチェリー材を使って全体のバランスをチューニングしている。

内部

 国内製の45弁ディスク式オルゴールムーブメントである、日本電産サンキョー「ORPHEUS」を採用しているが、それを固定するネジの素材を標準の物から変更するなど、今村氏の経験が随所に活かされている。実際に聴いたところ、太い芯のある低域から繊細な高域までしっかりと再現。「オルゴールの音にはこれほどの情報量が詰まっていたのか」と思わせる豊かな響きが印象的だった。

ムーブメントのネジなど細部に渡るこだわりが詰め込まれている
今村智氏

 木材の人工熟成処理については、従来のJVCオーディオ製品で針葉樹の木材に適用されていたが、今回のオルゴールでは広葉樹に使っても響きをアップさせることを確認。そこで、今度はウッドコーンコンポにその経験を応用することも検討。今回のOTOTENブースでは、既存の「EX-HR11」をベースに、こうした新たなノウハウを投入したモデルを参考出品。期間中に比較試聴会も実施。製品化について検討するという。

オルゴール開発で得られたノウハウを、今度はウッドコーンコンポのスピーカーに投入
既存モデルとの比較試聴を実施

モニターヘッドフォン体験も

 ヘッドフォンは、ウッドコーンユニット搭載「WOOD Wireless 02 inner(HA-FW02BT)」や、フルステンレスボディの「SOLIDEGE Wireless 02 inner(HA-FD02BT)」のほか、左右分離型「HA-ET900BT」などを展示。

ウッドコーンユニット搭載「WOOD Wireless 02 inner(HA-FW02BT)」(右)、フルステンレスボディの「SOLIDEGE Wireless 02 inner(HA-FD02BT)」(左)

 また、ビクタースタジオがプロデュースした“プロフェッショナルクオリティ”のモニターヘッドフォン「HA-MX100-Z」も体験可能。新規購入時に、オプションとしてケーブル長を変更(2,000円追加)したり、プラグを標準に変更(クロームメッキのスタジオ仕様プラグは2,500円追加、金メッキプラグは3,000円追加)といったサービスも用意している。

モニターヘッドフォン「HA-MX100-Z」
オプションサービスを用意

 そのほか、ヘッドフォンを使って、スピーカーで聴いているような広い音場で楽しめるという「WiZMUSIC」の体験も可能。実際はビクタースタジオでの測定を経てユーザー個人にあったヘッドフォンを製作するサービスだが、今回はデモとして、どういった聴こえ方の違いがあるのかを体験できるようになっている。なお、ブース内ではスタジオでの測定予約も受け付けている。

WiZMUSICのコーナー