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三菱、新4K放送をBDダビングできる録画テレビ「REAL 4K」。UHD BD再生も

 三菱電機は、新4K衛星放送の視聴と録画もできるHDD/BDレコーダ内蔵の液晶テレビ「REAL 4K RA1000シリーズ」を10月に発売。9月14日より予約販売を開始する。40型「LCD-A40RA1000」、50型「LCD-A50RA1000」、58型「LCD-A58RA1000」の3モデルで、価格はオープンプライス。バックライトはLEDで、既存のレーザーバックライト搭載モデル「LS3シリーズ」に比べて低価格となる見込み。

左から40型「LCD-A40RA1000」、50型「LCD-A50RA1000」、58型「LCD-A58RA1000」

 12月1日から開始される新4K8K衛星放送(BS/110度CS)のうち、4K放送に対応したチューナを2系統装備。2TB HDDを備え、4K放送を視聴しながら裏番組録画ができる。2TB HDDへ4K放送を録画できる時間は約126時間。4K放送以外では、地上/BS/110度CSのトリプルチューナを内蔵する。

 内蔵HDD以外に、別売のUSB HDDへ4KやHDの放送を録画できる。そのため、もし内蔵HDDが故障しても、録画を外付けHDDへ行ない、その間に修理を受けるといったことが可能。なお、内蔵HDDは取り外せる構造となっており、故障してもテレビごと修理に持ち込む必要はなく、出張修理扱いとなる。

4K衛星放送チューナを内蔵し、録画も可能
40型「LCD-A40RA1000」
50型「LCD-A50RA1000」
58型「LCD-A58RA1000」

 BDドライブ部は4K Ultra HD Blu-rayの再生にも対応。また、HDDに録画した4K放送の番組を、HDにダウンコンバートしてBDへダビングできるのも特徴。なお、4K放送をダビングできる回数は、各チャンネルの規定に準ずる。

UHD BD再生に対応
BDドライブ部
HDDやBDは取り外し可能
4K放送をHDに変換してBDへダビングできる

 録画機能では、番組ジャンルや出演者などを指定する「おこのみ自動録画」や、ジャンル指定の新番組自動録画などに対応。誤って大事な番組を削除するのを防ぐため、新たに「ごみ箱」フォルダも設け、一旦ごみ箱に入れてから削除する方法に変更した。

録画一覧画面
ダビング画面

 HDRはHDR10とHLG(ハイブリッドログガンマ)に対応。映像エンジンは「DIAMOND ENGINE 4K」で、独自のアルゴリズムで色彩をコントロールする「ウルトラカラーマトリックス」を搭載。12軸の色調整に加え、8,000点の補正点を持つ3Dルックアップテーブル(3D LUT)を利用して色再現を向上。補正したい色だけを調整し、他の色に影響しないという。

細かな色補正や超解像などに対応

 LEDバックライトは、蛍光体を従来のY(黄色)単色から、RG(赤+緑)に変更し、色純度を高めることで鮮やかな映像を実現。色域は従来モデルBHR9比で約110%に向上したという。

新バックライトで色域を拡大

 液晶パネルは倍速ではないが、バックライトの明滅で動画ボケを抑え、動画の残像感を改善する「DIAMOND MOTION 120」を搭載する。そのほか、地デジなども超解像処理で高精細化する「DIAMOND HD」を備える。

「掃除しやすい」レコーダ一体型。新リモコン採用

 上記のような高画質化機能も備えている一方で、今回のRA1000シリーズは「生活家電としての機能や使いやすさも重視した」点を特徴としている。同社の調査を元に「画質」よりも「画質以外の機能や使いやすさ」を他社との差別ポイントとして訴求している。

40型「LCD-A40RA1000」

 例えば、4K放送チューナやHDD、BDを内蔵するため、他のチューナやレコーダを接続する必要がないことから、設置しやすく、背面の配線も少ない。さらに、REALの特徴でもあるオートターン機能も引き続き備え、左右に約40度の回転が可能。これらを合わせて「掃除しやすいテレビ」とアピールしている。

設置の簡単さや、配線をすっきりできる点が特徴
従来のテレビに、レコーダなどを接続した場合の配線例
RA1000シリーズの配線例
オートターン対応

 リモコンも新デザインとなり、表面に凹凸のないシートタイプを使用。キッチンなどで水滴が付いても拭き取れる。また、使い続けても印字が擦れて消えないように、シートへの印刷は裏面から行なっている。

表面がシートタイプのリモコン
濡れても拭き取れる

 操作性については、放送や録画番組の視聴中に、録画済み番組や、放送中の裏番組をチェック/移動できる「Quick Go」を採用。リモコンのQuick Goボタンを押すと画面の上部に最近の録画済み番組がサムネイルで表示され、そこから下ボタンを押すと、裏番組のEPGが画面下に表示され、視聴中の画面を映したまま番組を探せる。

Quick Goボタンで最近の録画番組を表示
裏番組表示

 映像サービスは、YouTubeやTSUTAYA TVに対応し、YouTube 4K視聴も可能。リモコンにYouTubeのダイレクトボタンを備える。スカパー! プレミアムサービスLink(録画)にも対応する。

 HDMIは3系統で、いずれもHDCP 2.2や18Gbpsに対応。光デジタル音声出力や、コンポジット映像/アナログ音声入力、ヘッドフォン出力、1000BASE-TXに対応したLAN端子、USB端子(録画用×1、USB機器用×1)を備える。無線LANはIEEE 802.11a/b/g/n/ac対応。

背面

 SDカードスロットも備え、ビデオカメラのAVCHD映像を内蔵HDDへ取り込んで再生できる。MP4の取り込みには対応しないが、SDカードからMP4を直接再生することは可能。

DIATONEスピーカー&Bluetooth搭載。地震でも倒れにくい

 スピーカーは、4cm径ツイータと5.9×12.6cmの2ウェイ4スピーカー構成。カーボンナノチューブ配合の振動板を用いた独自の「DIATONE NCVスピーカー」で、チタンに匹敵するという高伝搬速度と、紙同等の適度な内部損失により、透明感のある高域や、豊かな低域を実現している。

DIATONE NCVスピーカーを搭載
左がツイータ、右がウーファ

 セリフなどを聞き取りやすくする「声ハッキリプラス」も搭載。左右チャンネルの音声を分析して人の声などと、背景音を分離。背景音のボリュームを抑え、人の声を強調することでアナウンスやトークなどを聞こえやすくする。

声ハッキリプラス

 Bluetoothの送信と受信に対応。テレビなどの音声を別売のヘッドフォンやスピーカーにワイヤレス伝送できるほか、スマホなどの音楽を送信してテレビの内蔵スピーカーで聴くことも可能。

Bluetoothスピーカーなどで聴ける

 地震の際の安全性にも配慮。法定の基準角度より大きく傾いた場合も倒れにくい耐転倒設計としている。

地震でも倒れにくい設計

 スタンドを含む外形寸法と重量は、40型が90.3×33.4×65.1cm(幅×奥行き×高さ)、20.3kg、50型が112.8×33.4×79cm(同)、26.4kg、58型が130.2×38.2×89.7cm(同)、33.2kg。別売金具を用いて壁掛けにも対応する。

58型の壁掛けイメージ