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DJI、1型CMOS搭載ドローン「Mavic 2 Pro」と2倍ズーム「Mavic 2 Zoom」

 DJIは23日、ドローンの新製品として1型センサーのカメラを搭載した「Mavic 2 Pro」と、光学2倍ズームレンズを備えた「Mavic 2 Zoom」を発表した。直販サイトでの価格は、「Mavic 2 Pro」が194,000円(税込)、「Mavic 2 Zoom」が162,000円(税込)。発送予定は3~5営業日となっている(※記事初出時、Proは税込189,000円でしたが、19日に改定されました)。

1型センサーのカメラを搭載した「Mavic 2 Pro」

 どちらも折りたたみ可能なドローン「Mavic Pro」の後継機種で、カメラを進化させている。ドローン部分の主な仕様は共通。どちらのモデルも、カメラには3軸ジンバル技術を採用している。

左が「Mavic 2 Pro」、右が「Mavic 2 Zoom」
DJI - Mavic 2 紹介映像

1型センサーを搭載した「Mavic 2 Pro」のカメラ部分

 スウェーデン製Hasselbladのカメラ「L1D-20c」を搭載。1型のCMOSセンサーを使っており、有効画素エリアは前モデル「Mavic Pro」の1/2.3型と比べて4倍に拡大。より多く光を取り込め、低照度環境下でも高画質な撮影ができるという。有効画素数は2,000万画素。静止画撮影時のISO感度上限値は3200から12800へ引き上げられている。動画ではISO 100~6400。

1型センサーのカメラを搭載した「Mavic 2 Pro」

 レンズの焦点距離は35mm換算で28mm、F2.8~F11の範囲で調整できる絞りを備えているのも特徴で、「どのような光量環境下でも素晴らしい画質を実現する」という。暗い場所では、絞りをF2.8に設定して十分な光量を取り込み、明るい場所では、絞りをF11に設定してシャッタースピードを遅くし、動画をより滑らかに撮影できる。

 動画は4K(3,840×2,160ドット/24/25/30p)、2.7K(2,688×1,512ドット/24/25/30/48/50/60p)、フルHD(1,920×1,080ドット/24/25/30/48/50/60/120p)の撮影が可能で、最大100Mbpsでの記録をサポート。フォーマットはMP4/MOVで、MPEG-4 AVC/H.264、HEVC/H.265に対応する。

 10bitのDlog-Mカラープロファイルに対応。ダイナミックレンジを拡張し、撮影後のカラーグレーディングが可能。10億色以上を記録でき、ハイライトとシャドウのどちらの部分に対しても、詳細な色彩情報を保持できるという。

 4K 10bit HDR撮影も可能で、HDRの方式はHLG(ハイブリッドログガンマ)をサポートする。

 静止画の撮影解像度は5,472×3,648ドット。JPEGとRAのDNG形式でも撮影できる。

2倍ズームレンズ搭載の「Mavic 2 Zoom」

 Mavic 2 Zoomは、1/2.3型CMOSを採用し、有効画素数は1,200万画素。レンズの焦点距離は35mm判換算で24~48mmの光学ズームレンズを搭載しているのが進化ポイント。絞りはF2.8~F3.8。撮影範囲は0.5m~∞。動画撮影時のISO感度は100~3200。

2倍ズームレンズ搭載の「Mavic 2 Zoom」

 動画は4K(3,840×2,160ドット/24/25/30p)、2.7K(2,688×1,512ドット/24/25/30/48/50/60p)、フルHD(1,920×1,080ドット/24/25/30/48/50/60/120p)の撮影が可能で、最大100Mbpsでの記録をサポート。フォーマットはMP4/MOVで、MPEG-4 AVC/H.264、HEVC/H.265に対応する。

 光学ズームレンズにより、フルHD動画での撮影時、画質を落とさずにズーム撮影が可能。例えば野生動物などを「遠く離れた場所からでも被写体を詳細に捉え、 近づかなくてもユニークな構図で撮影できる」という。

 位相差検出とコントラスト検出を組み合わせたハイブリットオートフォーカスも搭載。従来モデルより最大40%高速なフォーカスが可能で、ズームイン/ズームアウト時に被写体をクリアかつシャープに捉えられるという。

 ズームを活かし、新しいクイックショット機能の中に「ドリーズーム」を追加。機体を後退させながら、レンズをズームインさせ、中央の人物など、メイン被写体のサイズは変わらないように撮影する事で、背景だけが迫ってくるよう動画が撮影できる。手動操作で飛行している場合には、さらにクリエィティブな撮影ができるように、フォーカス速度の値を設定できる。

「Mavic 2 Zoom」

2機種共通の新機能

 撮影機能に「ハイパーラプス」を追加。移動しながらのタイムラプス映像を撮影できるもので、機体は安定した空撮を行ない、映像を自動で処理。「プロレベルのタイムラプスを作成し、それらの映像をすぐにSNSにシェアできる」という。

 静止画のHDR撮影も可能。HDR写真を合成する際に発生するゴーストを除去し、「わざとらしいエフェクトを加えることなく、映像にさらなる輝きをもたらす」という。

 低照度条件化での撮影用に設計され、ノイズを低減し、イメージのクオリティが向上するという「ハイパーライト」機能も搭載する。

 指定した被写体を検知し、追従しながら撮影する「アクティブトラック」も2.0に進化。追尾性能を高めている。

 前述のように、両モデルでH.265の動画撮影に対応。4K動画を高ビットレートで撮影できるようになった。

 コントローラーがセットになっており、コントローラーにスマホやタブレットを接続、アプリで空撮映像を確認しながら飛行できる。その際の伝送性能も向上。通信距離、動画品質、耐干渉性も改善したとする。2.4GHzと5.8GHz伝送に対応するが、日本国内では2.4GHzのみの利用となる。

 最大飛行速度は時速72kmを実現(無風でスポーツモード時)。飛行時間は最大31分に伸びた。プロペラのノイズも低減し、静かに飛行できる。

 安全に飛行するためのFlightAutonomyも進化。DJIドローン史上初となる全方向障害物検知を搭載。機体の各側面に障害物センサーを備え、衝突などを回避できる。

 重量は、Mavic 2 Proが907g、Mavic 2 Zoomが905g。外形寸法は、たたんだ状態で91×214×84mm(幅×奥行き×高さ)、展開時は242×322×84mm(同)。

DJI – Mavic 2 – Engineered to Amaze