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12月開始「NHK BS4K/8K」番組表公開。南極から4K中継、8Kドラマ
2018年9月20日 00:00
NHKは19日、12月1日に本放送を開始する「NHK BS4K」と「NHK BS8K」の編成について詳細や、番組表を発表。世界初となる南極からの4K生中継や、ノーベル文学賞を受賞したカズオ・イシグロの原作を8Kドラマ化するなど、木田幸紀放送総局長が各チャンネルの見所を紹介した。
BS4Kの注目番組
「BS4K」は「超高精細映像の“入り口”となるチャンネル」と位置づけられており、「これまでとは違った別次元の映像を、より身近に、多くの皆様に楽しんでいただく」という。「BS8K」は、世界最高品質の映像と音響を誇る、 NHKのフラッグシップチャンネルとし、「全く新しい衝撃的な映像体験をお届けする」(木田放送総局長)とのこと。
BS4Kは、午前6時から夜0時までの一日18時間にわたり、原則として、全て4K画質で制作した番組を放送。月曜日から金曜日までの平日は、地上波やBS1、BSプレミアムから選りすぐった番組を、4Kで制作。曜日ごとにジャンルを決めて、そのジャンルの番組をまとめて放送する「ジャンル編成」を実施。
ゴールデンタイムには、「ダーウィンが来た!」、「BS時代劇」、「日曜美術館」、「小さな旅」など、人気番組の4K版を放送。週末はBS4K独自の特集番組などを編成。土曜の夜の「4Kスペシャル」では、開局の日となる12月1日に、世界初となる南極からの4K生中継を実施する。
フランスと国際共同制作したシリーズ番組「フロム・ザ・スカイ～4K空紀行～」では、ドローンによる日本各地の美しい空撮を軸に、自然とともに営まれてきた日本人の心や技を描く。日曜日は、1月から、朝9時に「大河ドラマ いだてん」を放送。「どのチャンネルよりも早く、4Kの美しい映像でお楽しみいただく」(木田氏)という。
このほか、「新日本紀行」の16mmカラーフィルムを4KHDR化した「4Kでよみがえるあの番組」も放送。4KHDR化することで、フィルムに記録されている鮮やかな色や輝度情報などを最大限に引き出し、鮮明な映像によみがえったという。
BS8Kは「特に企画を厳選して質の高い番組を丁寧に制作」
BS8Kは、午前10時から午後10時10分まで、毎日、12時間あまり放送する。8Kは特に企画を厳選して、質の高い番組を丁寧に制作する方針で、定時枠を基本とした編成ではなく、番組の内容に応じて臨機応変に編成していくとのこと。
BS8Kのポイントは、日曜のゴールデンタイム。毎週日曜日の夜7時から、集中的に多彩なジャンルの新作番組を編成。平日などそれ以外の時間は、日曜に番組を見れなかった人や、もう一度見たいというご要望に応えるため、「セレクション」としてそれらの番組を再放送する予定。「8Kは当面はリアルタイム視聴が中心になるため、繰り返し放送することで視聴機会を増やしたい」(木田氏)。
音楽の分野では「世界三大オーケストラの響き」と題し、「ウィーン・フィル」、「ベルリン・フィル」、「ロイヤル・コンセルトヘボウ」の三つのオーケストラによる重厚な演奏を、22.2chの立体音響で臨場感豊かに放送。宝塚歌劇団の公演も、5組全てを完全収録して一挙に放送。
美術番組では、フランスとの国際共同制作で進めている「ルーブル美術館 美の殿堂の400年」を4回にわたって放送。若冲や北斎の作品を取り上げた番組、世界最高峰の秘宝といわれる、エジプトのツタンカーメンの黄金財宝を紹介するシリーズも予定している。
メキシコのユカタン半島の洞窟に初めて8Kカメラを入れて撮影した「神秘の水中鍾乳洞 セノーテ」といった自然番組、「2時間でまわるヴェルサイユ宮殿」や「2時間でまわるローマ・コロッセオ」といった紀行番組、「大相撲」や「NHK杯フィギュア」などの大型スポーツ中継も随時編成していく予定。
来年3月には、ノーベル文学賞を受賞した作家、カズオ・イシグロ原作の「浮世の画家」を8K特集ドラマで放送。カズオ・イシグロ作品のテレビドラマ化は初。主演は渡辺謙。脚本は、大河ドラマ「平清盛」、連続テレビ小説「ちりとてちん」の藤本有紀。「原作の独特な世界観を、最新の8K撮影で奥行きを持って丁寧に描いていく」(木田氏)とのこと。
19日には番組表も発表された。詳細はNHKのサイトを参照のこと。具体的な番組名が入った12月の番組表は、10月下旬に発表予定。