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雑談しながらテレビを一緒に見てくれるロボット、KDDIとNHKが開発

KDDI総合研究所は、NHK放送技術研究所と、テレビ番組に関連したロボットの発話を起点として、視聴者の世代や顔ぶれに応じて幅広く話題を展開できる「雑談対話型AI」を搭載したロボットを共同開発した。5月30日~6月2日まで開催される、NHK技研公開2019「テレビ視聴ロボット」のブースで展示する。

「ワクワクする新たなテレビ視聴体験の実現」を目指して開発されたもの。NHK技研が研究を進めているテレビ視聴ロボットに、KDDI総合研究所の雑談対話型AIを搭載したもので、「テレビ番組をロボットとともに楽しめる新たな世界観を実現している」という。

ロボット実現のために、2つの技術を新たに開発。1つは、視聴者の世代や顔ぶれに合わせた「対話パーソナライズ技術」。ロボットに搭載された人間の顔属性のAI識別モデルにより、視聴者の世代や、2人以上の場合にはどんな世代の組合せなのかを推定。ロボットからの質問への返事に応じて、番組関連の数多い雑談話題候補の中から視聴者の世代や顔ぶれに合った話題を選択する。この技術により、例えば、夫婦で番組を視聴する場合と、子供や孫と一緒に視聴する場合など、異なる場面に応じてそれぞれ適切な対話ができる。

2つ目は、番組内容に連動しながら幅広い話題を楽しめる「話題連動型発展対話制御技術」。NHK技研が開発した視聴中の番組のEPG情報や字幕情報などからキーワードを抽出し、対話のきっかけとなる番組内容に関連した発話を生成する技術と、雑談対話型AIで動作する時事話題対話エンジンを組合せたもの。

進行中の番組の話題と共通性を持ちながら、別の視点を持った話題を紹介したり、他の雑談に発展させたりできる。この技術により、視聴している番組の内容に直接関連した対話だけでなく、番組に関連するニュースも含めた幅広い内容の雑談対話をロボットと楽しめる。

今後は、多様な家族構成に合わせた対話バリエーションやロボット動作の拡大などとともに、実家庭の環境における効果検証などを行ない、「ロボットとともにテレビを楽しむワクワク視聴ができる世界の実現を目指す」という。