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FiiO、ハイブリッド構成の最上位イヤフォン「FH7」。音のカスタム機能も

エミライは、FiiO Electronics製のハイブリッド構成ユニバーサルイヤフォンの新フラッグシップモデル「FH7」を8月2日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は59,800円前後。

ハイブリッド構成ユニバーサルイヤフォンの新フラッグシップモデル「FH7」

バランスドアーマチュア(BA)ドライバーを4基、ダイナミック型ドライバーを1基搭載したハイブリッド構成。内訳は、高域・超高域用に、Knowles製BA「SWFK-31736」を採用。「非常に優れた分解能を持ちながら硬質にならず、自然で透明感の高いサウンドを提供する」という。

中域には、FiiOとKnowlesが共同開発したカスタムBAを採用。Knowles製「30017」をベースにチューニングを行ない、「よりボディ感のある、リッチで繊細なボーカルと共に広い音場を実現する」という。

低域向けは、薄く軽量ながら高剛性な13.6㎜ベリリウムコーティング・ダイナミックドライバーを採用。深く沈みこんだ大迫力の低音再現を実現するという。軽量で応答性に優れるベリリウムを振動板にコーティングする事で、低音再生能力を高めている。

音導管を帯域別に分割・最適化させる「S.TURBOテクノロジー」は、下位モデルのFH5から採用された特許技術。これを「FH7」では第2世代「v2.0」に進化させて搭載。ベリリウムダイナミックドライバーからより優れたパフォーマンスを引き出すように最適化。

低域、中域、高域のそれぞれに個別の音導管を割り当てることで、3つに帯域分割されている周波数域間でのスムーズなクロスオーバーを可能にし、優れた周波数応答を実現するという。低域専用の音導管は、低音を扱うダイナミックドライバーによって生成される高域成分を適切にフィルタリングするために、音響工学に則った専用設計を施した。

シェルは、航空宇宙グレードのアルミ・マグネシウム合金を5軸のCNCマシニングセンタで加工。装着性の良さや快適さだけでなく、ドライバーを鼓膜に近づけることで耳の形の個人差に由来する意図しない高音の減衰を減らすことにも注力したとする。

合金ブロックに対し21工程・計3873箇所の切削加工を行ない、サンドブラスト加工と手加工による研磨工程で仕上げ。これにより、「各ドライバーからの音が耳に向けて確実に伝わり、優れた分離感とクリーンなサウンドが得られるとともに、異なる素材を組み合わせて強固に固定することで、素材が持つ固有の振動を分散し、鳴きの少ないハウジングを実現した」という。

鼓膜へのダンピング特性を最適化する新設計ベントポートも搭載。ダンピング特性や内部構造を最適化することで、キャビティの前後の圧力が釣り合った状態にしており、鼓膜の圧力の不均等が軽減された。

クロスオーバー・ネットワークは、均質でスムースな周波数特性を実現するため、「5つのドライバーを持てる能力の限界まで協調動作させる非常に精密なチューニングが施されている」という。

ドライバーのパフォーマンスを発揮させるため、筐体への固定にも工夫。不要な共振やひずみを大幅に減らすために、高い剛性の三点支持構造を採用した。

交換可能な音響フィルター構造を採用。3ペアの音響フィルターが同梱されており、好みに合わせて選択できる。赤のフィルターは「ダイナミック感重視・低音強調」、黒は「バランス重視」、緑は「解像度重視・高音強調」。

MMCXコネクター採用のケーブルで着脱が可能。従来製品より端子部が延長されており、より取り外しのしやすい構造になったという。

付属ケーブルは高純度単結晶銅リッツ・ワイヤー。152本の素線を8本の撚り線として編んでおり、「最高の音質を得られるようFH7とのペアリングを重視して設計された」という。

イヤーピースはSpinFit製。低音と高音を増強するとともに、360度どの方向にも自由にたわむ構造で、「どなたの耳にも簡単にフィットする」という。

再生周波数帯域は5Hz~40kHz、能率は111dB/mW、インピーダンスは16Ω。付属ケーブルの長さは1.2m、ケーブルを除いた重量は8.15g。