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キヤノン、4K/60pやHEIFの10bit静止画撮影できる一眼レフ「EOS-1D X Mark III」

キヤノンは24日、デジタル一眼レフカメラのフラッグシップ機「EOS-1D X Mark III」の開発を発表。4K/60pの動画や、HEIFの10bit静止画撮影が可能など、主な仕様を公開した。10月24日~26日まで、ニューヨークで開催される北アメリカ最大の写真イベント「PHOTOPLUS(フォトプラス)」のキヤノンブースで参考出品する。

デジタル一眼レフカメラのフラッグシップ機「EOS-1D X Mark III」

独自開発中のCMOSセンサーと映像エンジンを搭載。「従来機種を上回る高感度での静止画撮影が可能」という。さらに、JPEGと比較してより広いダイナミックレンジ、色再現域を表現できるHEIF(High efficiency image file format)ファイルへの10bitの静止画記録にも対応する。

動画撮影では、4K/60p/YCbCr 4:2:2/10bit/Canon Logでの内部記録と、RAWデータでの動画内部記録が可能。

光学ファインダー使用時の撮影で、最高約16コマ/秒(AF・AE 追従)、ライブビュー撮影では最高約20コマ/秒(AF・AE 追従)と、従来機を上回る連続撮影速度を実現。ライブビュー撮影では、メカシャッターと電子シャッターの両方で撮影できる。また、RAW撮影では従来機種と比べ、5倍以上の連続撮影可能枚数(連写時)を実現した。

中央画素部分の画素数を約28倍にした新しいタイプのAFセンサーも開発。AFセンサーから得られる高解像な信号を解析することにより、光学ファインダー撮影時に高い合焦精度を実現。光学ファインダー、ライブビューのいずれの撮影時においてもAFの輝度範囲が拡大するという。

光学ファインダー、ライブビューのいずれの撮影でも、ディープラーニング技術を用いて追尾性能を高め、AFの安定性も向上した新しいAFアルゴリズムを搭載する。

ライブビュー撮影では、撮像面の約100%(縦)×約90%(横)の測距エリアでAFが可能。自動選択時最大525分割の測距点でAFが利用できる。

開発中のワイヤレスファイルトランスミッター「WFT-E9」(無線認可申請中)と組み合わせる事で、従来機「WFT-E8」より2倍以上の無線通信速度で画像データの転送が可能。このWFT-E9は、「EOS C500 Mark II」(2019年12月発売予定)にも装着可能。

EOS-1D X Mark IIIは、スマホなどの携帯端末とWi-Fi/Bluetoothで接続でき、撮影地点の位置情報を自動的に記録するGPS機能も搭載。有線LANも、従来機種より2倍以上の通信速度で画像データを転送できる。

高い剛性のマグネシウム合金製ボディーで、高信頼性を確保。暗所でのメニュー操作や再生操作をサポートするため、背面の一部の操作ボタンにバックライトを採用。

メモリーカードスロットはCFast2.0からCFexpressに変更。高速書き込みが可能になる。スロットは2基搭載する。