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キヤノン、星雲を鮮やかに撮れる天体専用フルサイズミラーレス「EOS Ra」
2019年11月6日 17:02
キヤノンは、天体撮影専用のフルサイズミラーレスカメラ「EOS Ra」を12月上旬に発売する。価格はオープンプライスで、直販価格は298,000円。
既発売の「EOS R」をベースに、天体写真を愛好するハイアマチュアユーザーなどに向けたモデル。有効約3,030万画素のフルサイズCMOSセンサーと、天体撮影に適した光学特性を備えるのが特徴で、星雲などを高精細かつ鮮やかに描写できるという。
CMOSセンサーの前面に配置しているローパスフィルターの特性を、ベースとなるEOS Rから変更。星雲などが放つ光の波長の一つ「Hα線」の透過率をEOS Rと比較して約4倍に高めた。フルサイズCMOSセンサーと映像エンジンDIGIC 8の組み合わせにより、常用ISO感度最高40000で、低ノイズの撮影を実現。干潟星雲(M8)や三裂星雲(M20)、エータカリーナ星雲など赤みの強い星雲を、高精細かつ鮮やかに撮影できるという。フォーカスはデュアルピクセルCMOS AF方式。
なお、「天体以外の一般的な被写体の撮影はお勧めできない。一般の被写体を撮影した場合、実際より赤みの強い撮影画像になる」という。また、適切なカラーバランスを得られないことや、部分的な色ムラが発生することもあるとしている。
バリアングル液晶モニター搭載で、三脚にカメラを固定したままでもモニターでの撮影設定の調整と映像確認が可能。映像の拡大倍率は「EOS R」の最大10倍から、最大30倍に変更。液晶モニター上で細かな星を大きく拡大表示でき、天体撮影時に厳格なピント合わせが行なえるという。
既発売のタイマーリモコン用変換ケーブル「リモートコントローラーアダプター RA-E3」や、「タイマーリモートコントローラー TC-80N3」などが使用可能。バッテリーグリップ「BG-E22」の装着で長時間撮影も可能。
動画は4K/30p撮影に対応。また、一定間隔で撮影してコマ送りのような動画で短時間にまとめられる「4Kタイムラプス動画」撮影により、星の流れる様子を高精細に記録できる。4K動画はクロップ撮影で、常用感度はISO 100~12800、フルHD/60p動画撮影時は常用ISO 100~25600。
外形寸法は約135.8×84.4×98.3mm(幅×奥行き×高さ)、バッテリー、カードを含む重量は約660g、本体は約580g。