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360度全方位を96kHz/24bitで録音できるVRマイク。11.8万円
2020年5月26日 10:00
ミックスウェーブは、マイクロフォン設計からソフトウェア開発までを行なう米Voyage Audio製品の取り扱いを開始。YouTube 360、Facebook 360等のストリーミングサービスでVR映像と共に用いられるAmbisonics技術に対応したマイクロフォン「Spatial Mic」を発売した。価格は118,000円。
1次オーダーの倍となる8基のダイヤフラムを用いて、空間表現を更に補完する2次オーダーマイクロフォン。2次オーダーのマイクは高価で一般的ではなかったが、Spatial Micでは価格帯を抑えて実現したとする。また従来、インターフェイス一体型のマイクはサンプルレートが48kHzが限界だが、Spatial Micは最大96kHz/24bitに対応し、スマホ等を用いたポータブル環境にも対応するマイクロフォンはVoyage Audioの製品が初だという。
PC、スマホとUSB-Cで接続して利用。バスパワーで動作し、電力が足りない場合は別口のMicroUSBにモバイルバッテリーなどを接続して使用可能。モニタリングは本体の3.5mmヘッドフォン出力からバイノーラルにデコードされたサウンドでモニタリングでき、どこでもポータブルに、かつ高品位のレコーディングが可能という。
アルミニウムとナイロン素材を用いたマイク本体はADDAやアンプ等、各出力、8基のダイヤフラムを搭載していながら約249gと軽量な設計。1/4インチのネジ穴を設けており、シューマウントやフレキシブル・アーム、マウント用ブラケット等を用いて、カメラ機器等との接続も可能。映像とリアルタイムでリンクしたVRサウンドを収録できるという。
出力端子はUSBのほか、ADATも装備。8トラックのアナログチャンネルを潰すことなく、効率的にAmbisonicsの音声データを転送できる。ピアノやアコースティックギター等、生楽器を収録する際にもリアイティのある空気感、サウンドを捉え、楽曲制作においても実用的に使用可能なAmbisonicsマイクとしている。
専用プラグイン「Spatial Mic Converter Plugin」も用意。収録されたサウンドを1次、2次Ambisonics、もしくはambiX, Fumaに変換できる。マイクの収録ポイントの調整も可能。Virtual Mic機能で様々なマイクの指向性とステレオマイキングを再現できる。
専用アプリ「Spatial Mic Control app」では内部パラメーターをリモートコントロールできる。メーター表示モードでの本体LEDのON/OFFも制御可能で、現場収録の際、本体LEDの発光が邪魔になることを防げる。また別の機器に接続した際も設定はマイク本体にストアされる。
USB-Cケーブルx1(ケーブル長3m)、USB-C to Aケーブルx1(ケーブル長3m)、1/4-20 to 5/8" ボールタイプのマイクスタンド用マウントが付属する。専用ソフトウェアSpatial Mic Converter/Spatial Mic Control appの対応OSは、Mac OSX 10.11以上/Windows 10。