ニュース

Netflix有料会員が全世界1億9,300万人に。'20年4~6月で1,010万人増

Netflixは米国時間の16日、2020年第2四半期(4~6月)の決算を発表。今期の新規有料メンバー数は過去最高の1,010万人を記録し、有料メンバー数は全世界で1億9,300万人('20年7月現在)となった。

多くのエンターテイメントサービスと並び、第1四半期に続き視聴時間及び会員数が共に増加。新規有料メンバー数は当初予測の750万人を上回り、第2四半期としては過去最高の1,010万人。'19年比では2,600万人増となり、2019年全体で登録された新規有料メンバー数の2,800万人とほぼ並ぶ結果という。

なお、新型コロナウイルス感染拡大による混乱からの回復、またそれに伴う自治体の規制緩和により、2020年下期の成長は鈍化すると予測している。

クリヘム主演「タイラー・レイク」は9,900万世帯が再生

20年第2四半期では、クリス・ヘムズワース主演のアクション映画「タイラー・レイク -命の奪還-」が配信後4週間で9,900万世帯で再生。ほかにも、映画「ザ・ファイブ・ブラッズ」が2,700万世帯、アニメ「ウィロビー家の子どもたち」が3,800万世帯、ドラマ「私の"初めて"日記」が4,000万世帯、「ザ・ジレンマ:もうガマンできない?!」が5,100万世帯で再生されたという。

Netflix映画「タイラー・レイク -命の奪還-」

また、米国における人種的不平等などの課題に切り込む作品が注目され「13th -憲法修正第13条-」や「アメリカの息子」「親愛なる白人様」などの旧作も視聴が増加した。

第3四半期には、シャーリーズ・セロン主演の「オールド・ガード」や日本発のシリーズ「呪怨:呪いの家」「日本沈没2020」を公開。今期後半には「アンブレラ・アカデミー」シーズン2やジェイミー・フォックス主演の「プロジェクト・パワー」、ミリー・ボビー・ブラウン主演の「エノーラ・ホームズの事件簿」などの話題作が控えており、「アグレッシブ烈子」シーズン3や「トランスフォーマー: ウォー・フォー・サイバトロン・トリロジー」「ドラゴンズドグマ」を含む人気アニメシリーズも配信予定となっている。

『オールド・ガード』予告編 - Netflix
『呪怨:呪いの家』予告編 - Netflix
『日本沈没2020』予告編 - Netflix

最優先課題は“作品制作の再開”。「全裸監督」シーズン2撮影中

同社における最大の優先事項は「各国の安全・衛生基準に従って安全に作品制作を再開すること」。世界各地で社会活動が緩やかに再開するなか、「メンバーに多様なジャンルの素晴らしい作品を提供し続けることに引き続き注力する」という。

現在日本では、日本発のNetflixオリジナルシリーズ「全裸監督」シーズン2を撮影中。韓国は制作を完全に停止することがなかったなど、アジア地域は制作再開が最も進んでいる地域だと説明。

ヨーロッパ圏では、ドイツ、フランス、スペイン、ポーランド、イタリア、イギリスで制作が再開。北米では、米・カリフォルニア州で映画を2作品、またオレゴン州でストップモーションアニメーションの制作を2作品において再開。感染拡大により、米国での制作は不透明な状況が続いているという。

また同社は、映像制作に関与するコミュニティを支える取り組みの一環として約160億円(1億5,000万ドル) の救済基金を発表。制作中止や延期により、甚大な影響を受けている制作現場のスタッフや関係者の生活を支えられるよう、これまで日本を含む18カ国の業界団体に協力を得て救済基金を設立。日本では約1億円の支援基金を特定非営利活動法人映像産業振興機構(VIPO)に拠出している。

Netflix Q2 2020 Earnings Interview