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リコー、両眼視タイプで世界最軽量49gのスマートグラス開発

リコーは、独自の光学技術を用い、両眼視タイプとしては世界最軽量となる49gのスマートグラスを開発した。8月3日~7日までオンライン開催されるディスプレイに関する国際学会SID Display Week 2020 Symposiumで発表予定。

長時間の着用を目的としたスマートグラス。従来の両眼視タイプのスマートグラスは一般的なメガネの3倍以上の重量のものがほとんどで、短時間の遠隔作業支援などが主な用途だったが、一般的な業務や、個人での活用には、終日装用しても疲れない軽さと、多様な情報表示のための広い視野角を両立する技術が不可欠だという。

レンズ部分には独自に開発した薄型・軽量のプラスチック導光板を採用し、重量49gを実現。さらに1m先に約30インチの画面が見える広い視野角で、軽量・広視野を両立したという。

また、ディスプレイユニットをこめかみ付近に配置できる特殊な光学系を開発。従来のスマートグラスでは、ディスプレイユニットがレンズと一体化した構造により、鼻に大きな重みがかかることが課題だったが、鼻にかかる荷重を一般的なメガネ程度にすることで快適な着け心地を実現したという。

これらの技術には、リコーがこれまでプロジェクターやカメラ等の開発において培ってきた光学技術が活かされているという。また、普段の生活の中で違和感なく着用できるよう、メガネメーカーの協力を得て、一般的なメガネのような親しみやすいデザインにもこだわったという。

今後、事業化に向けパートナーを募集するとともに、実用化にむけてさらに開発を進めていくとしている。