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JAXA×NHK、火星と衛星の8K撮影に史上初の挑戦。'24年度打上げ

宇宙航空研究開発機構(JAXA)とNHKは、宇宙での撮影が可能となる4K/8Kカメラを共同開発し、JAXAの火星衛星探査機(MMX)に搭載することを決定した。史上初めて、間近からの火星と火星衛星の8K撮影に挑む。MMXの打上げは2024年度、火星到着は2025年度を目指す。

JAXAは、火星衛星の起源や火星圏の進化の過程を明らかにすることを目的として、2024年度の打上げを目指し、現在、MMX(Martian Moons eXploration)の開発を進めている。MMXは、火星の衛星であるフォボス・ダイモスや火星の科学観測を行なうとともに、フォボスに着陸してその表面から「砂」を採取し、地球に帰還することを目指す。

NHKは、MMXの挑戦をスーパーハイビジョンで映像化し放送などで広く伝えるため、JAXAと共同でMMXに搭載する宇宙空間での撮影が可能な4Kと8Kカメラの開発を進めている。一定間隔で撮影した画像は、一部を地球に伝送して映像化。オリジナルの撮影データは、MMXの帰還カプセル内のメモリーに記録し、地球に持ち帰ることを計画している。

火星衛星探査計画MMX スーパーハイビジョン(8K)カメラを携え火星圏へ

JAXAとNHKは、1992年のスペースシャトルからの生中継以来、これまで月周回衛星「かぐや」でのハイビジョン撮影、国際宇宙ステーション(ISS)での4K撮影、小惑星探査機「はやぶさ2」着陸時の映像化など、長年にわたり宇宙の世界を映像で伝えるべく挑戦し続けてきた。

今回の共同ミッションでは、これまでの技術協力で培ったノウハウを生かしながら、世界に先駆けて火星および火星衛星の8K撮影を目指す。また撮影される4K・8K画像とMMXの飛行データに基づいて実際の探査機の挙動を可視化し、スーパーハイビジョンで臨場感高く映像化するとともに探査機の運用に役立てることを目指すという。

「3億km彼方の火星圏でMMXが挑戦するミッションをスーパーハイビジョンで撮影することにより、これまで見ることができなかった新たな世界の魅力をより鮮やかで感動的に多くの人々にお伝えできるよう、JAXAとNHKは連携して準備を進めてまいります」とコメントしている。