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final、新ドライバ「f-Core DU」搭載イヤフォン3種。Oculus Quest用も
2020年10月20日 20:00
SNEXTは、finalブランドより、新設計のダイナミック型ドライバ・f-Core DUを搭載したイヤフォンなど、計4機種を発売する。価格と発売日は「A4000」が15,800円(税込)、「A3000」が12,800円(同)で、共に10月28日発売。「VR3000 for Gaming」が7,980円(同)で、発売は11月下旬。「VR1000」が3,980円(同)で、10月28日発売。
Aシリーズの「A3000」「A4000」
finalブランドのフラッグシップイヤフォン「A8000」の開発で生まれた、“トランスペアレントな音”を追求したシリーズの新モデル。立ち上がりが速く空間に音が浮かぶような感覚の音で、遠くに定位する音が明瞭である音を目指した。
「A3000」および「A4000」では、トランスペアレントな音を手の届きやすい価格の製品でも実現するため、海外に新たに拠点を設置。振動板・ボイスコイル・磁石・磁気回路・各部接着剤に至るまで、ドライバーの部品全てを新設計し、高精度6mm径ダイナミックドライバーユニット「f-Core DU」を開発したという。
ドライバーフロントハウジングの素材は、一般的なアルミニウムよりも磁力の影響を受けにくく、比重の大きい真鍮を使用。振動板の時間応答性能を高めるため、ボイスコイルは30μの超極細CCAW(銅クラッドアルミ線)を使用し、最小限の接着剤で組み立てることで可動部を軽量化した。
振動板のプレス成形は、通常の1/3程度の小ロットで丁寧にプレス。圧力の偏りを最小限に抑え、歪みのない均一な振動板の成形とした。「高品質なドライバーを自社で開発することによって、この価格帯ではありえない高音質を実現したモデルとなっている」という。
A3000の音質は、ゆったりとしたサウンドのなかに一音一音が輪郭を持って浮かび上がるように定位し、ギターの細かいタッチやボーカルの繊細なビブラートも聴き分けることができるサウンド。A4000は、一音一音が極めてクリアで、ボーカルや各楽器を聴き分けることが可能。音の立ち上がりが良く、リズムを明瞭に聴き取ることができる高揚感のあるサウンドになっているという。
ハウジング部は、指紋が付きにくく、質の高いテクスチャを持つ特殊マット塗装になっており、A3000はマットブラック、A4000はダークブルーを採用する。イヤフォン側の端子は2Pinコネクター。
両機種とも、オリジナルOFCケーブルを採用。ケーブルタッチノイズを抑えるイヤーフック(ロック機構付き)、シリコン製キャリーケース、左右軸色違いのオリジナルイヤーピース5サイズを付属する。
ゲーム/VR用途を想定した「VR3000 for Gaming」
2chステレオ方式で制作された音源と、バイノーラル技術で制作された音源の違いの研究から生まれたVRシリーズの最新モデル。VR3000 for Gamingでは、最新の研究結果を盛り込んだのと同時に、新開発のダイナミック型ドライバ「f-Core DU」(6mm径)を搭載することで、より精度の高い再現を可能にしたという。
同社では、ゲーム用や3Dサウンド用を謳うイヤフォンの多くは、一聴した際の驚きを重視して低域や高域を誇張した音づくりがされているとし、「映像と共に使われる音は、そのゲーム等のコンテンツの世界に没入することが目的であり、音に驚くことではない」と分析。具体的には、あるFPSゲームで敵の足音の音域を強調すると、全体の音のバランスが崩れ、結果的にゲームへの集中力が断続的になり、足音への反応が遅れたり、全体の空間認知に悪い影響を与えたりすることがわかってきたという。
また、人が耳元でささやくようなASMRコンテンツでは、中高域を強調すると、特に歯雑音などで聴覚への刺激が増すが、一方で声への集中力が阻害され、シチュエーションの世界へ没入することが難しいとする。
VR3000 for Gamingはこうした課題に対し、「ゲーム等のコンテンツに集中し、没入するためには、音源に込められた制作者の意図や狙いを正確に再現することが重要」という考え方の元、開発されたイヤフォンになっているという。
ケーブル部分には、マイク付きのコントローラーを搭載。ケーブルタッチノイズを抑えるイヤーフック(ロック機構付き)、専用ポーチ、左右軸色違いのオリジナルイヤーピース5サイズを付属する。