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Fyne Audio、F700シリーズと同じユニットを採用した「F501SP」

F501SP ピアノグロス・ブラック

アクシスは、Fyne Audioの中核スピーカーF500シリーズのスペシャルモデルとしてフロアスタンド型の「F501SP」を1月に発売する。カラーと価格はピアノグロス・ブラックとピアノグロス・ホワイトがペア49万円(税別)、ピアノグロス・ウォールナットがペア56万円(税別)。

2020年発売の「F502SP」に続く、スペシャルプロダクション(SP)と銘打つスピーカーの第2弾。フラッグシップモデル「F1」の開発で培われたノウハウを取り入れているほか、上位のF700シリーズと同一素材のユニットを搭載している。

ピアノグロス・ホワイト(左)、ピアノグロス・ウォールナット(右)

クロスオーバーのアーキテクチャーもF700から継承。ClarityCapコンデンサや銀メッキ処理されたvan den Hul OFCワイヤーを登用するなどコンポーネントにはハイエンドパーツを多用したという。

また、バイワイヤー接続対応のコネクターパネルには、高周波ノイズの混入を除去するためのシャーシーアース端子を装備している。

ツイーターとウーファーの同軸構成における指向特性を改善するFyne Audio独自の技術「ISOFLARE(アイソフレアー)」を搭載。コンプレッション・ツイーターのホーン開口曲面とウーファー・コーンの曲面を複合解析し、高域エネルギーが広角で拡散する絶妙なカーブを導き出すことにより、一般的に高域の鋭い指向性が起きやすい同軸構成の欠点を根底から解消し、立体的サウンドステージの中に鮮やかな音像を浮かび上がらせるという。

ツイーターには強磁界ネオジウム・マグネットによる独立専用磁気回路を搭載。25mm径のマグネシウムドーム・ダイヤフラムは、高域固有共振を可聴帯域外の30kHz以上に、低域共振をクロスオーバー周波数の下方に追いやり、中低域とのつながりが自然で滑らかに伸びる高域特性を実現しているとする。

低域は、アイソフレアーの中低域を受け持つBass/Midユニットと、0.5ウェイ分の最低域を補強するBassユニットの2つのドライバーで構成。ダイヤフラムは、両者とも同一口径のマルチファイバー素材によるコーン型を採用。エッジには有害な共振作用を除去するFYNEFLUTEテクノロジーを搭載している。アルミニウムダイキャストのシャーシーフレームが不要振動を排除し、自然な響きを実現するという。

また、一般的なバスレフシステムでは避けられない、壁面からの部分的な強い低域反射を抑えるBassTrax Tractrixポート・ディフューザーシステムも搭載。低域ポートをエンクロージャーの底に下向きに配し、その開口部に亜円錐状のディフューザーを設けることで、ポートから発する垂直プレーン波エネルギーを90度向きを変えて水平360度の均一な波面に変換。低域の放射特性を改善し、設置場所の制約を受けることなく、力強い低域再生が可能としている。

キャビネットは、ヨーロッパ産の高密度ボードと内部の三箇所の制振材により、箱鳴りを抑制。制振材の内2つは、ドライバーの後部支えとしても機能し、もう1つの制振材は、ツインキャビティーの仕切りとして機能し、BassTraxポーティングシステムを構成する。

ツインキャビティー・チューニングシステムは、内部定在波を大幅に抑えこみ、ポートチューニング周波数付近でのコーンエクスカーションを低減させてパワーハンドリング能力を強化。さらに、F700シリーズを継承する重量級アルミニウムシャーシーによる台座と大型フロアカップリングスパイクの採用で、低歪みの重低音を提供するとしている。

周波数特性は36Hz~34kHz。推奨アンプ出力は30~180W。許容入力は80W。感度は91dB。インピーダンスは8Ω。外形寸法は288×318×984mm(幅×奥行き×高さ)。1本あたりの重量は21kg。