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Fyne Audio、「2ウェイの真髄を極めた」ブックシェルフスピーカー「F701」
2020年2月3日 08:00
アクシスは、Fyne Audioの新スピーカー「F701」を発売した。ブックシェルフタイプで、価格はペア64万円。専用スタンド「FS8」は別売ペア19万円。外装フィニッシュは3種類で、ピアノグロス・ウォールナット、ピアノグロス・ブラック、ピアノグロス・ホワイトを用意する。
F701は、フロア型「F702」のメインユニット、200mm径ポイントソース・ドライバー×1基を、コンパクトなブックシェルフキャビネットに組み込んだモデル。ファイン・オーディオが誇る三大テクノロジーを投入し、精巧な設計と厳選素材の採用、スコットランドの自社工場での熟練職人による丁寧な手作りによって、「2ウェイ・スピーカーの真髄を極める圧倒的パフォーマンスを得ている」という。
再生周波数特性は35Hz~34kHz。ユニット構成は、200mm径のIsoFlareポイントソース・ドライバーで、このユニットはマルチファイバー・コーンを使った200mmの中低域ユニットと、25mm径のマグネシウムドーム・コンプレッション・ツイーターを同軸配置したもの。クロスオーバー周波数は1.7kHz。
同軸ドライバーは点音源を実現できるが、「引き換えに鋭い指向性が派生し、スイートスポットが狭まってしまう」という。そこで、HFドライバーのホーン形状と中低域ドライバーのコーン形状を統合解析し、その放射角の綿密な計算から、高域エネルギーを等方的に拡散放射する複合曲線を導き出し、指向特性を改善している。
「アイソフレアーの名の通り、あたかも宇宙の一点から発したフレアー光が全方向に放射拡散されるかのように、リスニングエリアを広くカバーし、優れたステレオイメージングを提供する」という。
ツイーターには、中低域ユニットから独立した強磁界ネオジウムマグネットによる専用の磁気回路を搭載。高域の固有共振は可聴帯域外の30kHz以上に、また、低域共振はクロスオーバー周波数の遥か下方に追いやり、ミッドレンジとのつながりの極めて自然な、滑らかに伸びきった高域レスポンスを獲得したとする。
中低域ユニットのシャーシーフレームには、高剛性アルミニウムダイキャストを採用。大振幅による不要振動を徹底排除した。振動板はリジットなマルチファイバー素材によるコーン型。エッジには共鳴作用を駆逐するという「FYNEFLUTE」テクノロジーが投入されている。
クロスオーバーネットワークには、低損失LF積層コアインダクター、およびCLARITYCAP製高品位HFポリプロピレンフィルムコンデンサーを含む、高品質精密部品を採用。コンピューター解析による最適化設計を基に、クリティカルなオーディショニングによる追い込み微調整で徹底追求した回路構成を実現したとする。
バイワイヤー端子も採用。純度の高い信号伝送を実現するため、VAN DEN HULの高純度銀メッキ線材を内部配線に使っている。
クロスオーバー回路全体をクライオジェニック処理。回路部品とはんだ接合部のストレスを緩和し、信号伝送純度を高めている。
バスレフポートには、低域の放射特性を改善するという「BassTrax Tractrix(ベーストラックス・トラクトリックス)ポート・ディフューザーシステム」を採用。ポートはエンクロージャーの底部に下向きに配置され、その開口部には亜円錐状のディフューザーを配置。ポートから発する垂直プレーン波エネルギーを、360度の波面に変換。壁面からの部分的な強い低域反射は抑えられ、スピーカーの設置条件を緩和でき、クリアで力強い低域再生を実現したという。
キャビネットはピアノグロス仕上げ。高密度のバーチプライ(カバ材による積層合板)構造によって、高い硬度を実現。キャビネット振動を徹底抑制した。
内部には、ドライバーの後部支持も兼ねた高剛性クロスブレース構造を採用。重量級のリジットなアルミニウムプレート台座も備え、重低音の安定性と、ステレオイメージングの再現性を高めている。
感度(2.83 Volt@1m)は90dB、インピーダンス8Ω。外形寸法は278×390×465mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は1本あたり13.6kg。