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新エンジン搭載で4K/120p対応「BRAVIA XR」、4K有機EL/液晶5機種

「MASTER Series A90J」(83型)

米Sony Electronicsは現地時間の7日、BRAVIAの新モデルとしてBRAVIA XRシリーズを発表した。本稿では有機EL(OLED)を採用した「MASTER Series A90J」と「A80J」、液晶の「X95J」と「X92」、「X90J」を取り上げる。全モデルが4K/HDRに対応。

いずれのモデルも「人間の見たり聞いたりする方法を再現するように設計した」という処理エンジン「CognitiveProcessor XR」を搭載した。「人が物を見るとき、無意識のうちに特定のポイントに焦点を合わせる」ことを利用し、CognitiveProcessor XRは画面を多数のゾーンに分割し、画像の「焦点」がどこにあるかを自動検出する。

従来の人工知能(AI)は、色、コントラストなどのピクセルを個別に検出して分析することしかできなかったが、CognitiveProcessor XRでは脳と同じように、要素の配列を一度に相互分析でき、「各要素が互いに連携して最良の結果に調整される」という。

Sony Pictures Entertainment(SPE)と共同開発された「BRAVIA CORE」にも対応し、SPEの映画作品を最大4K/HDRで楽しめる。

有機ELを採用した「MASTER Series A90J」「A80J」

「MASTER Series A90J」のスタンド

OLEDモデルのうち、MASTER Series A90Jは、83型、65型、55型の3サイズ展開。「映像の作り手であるクリエイターの制作意図を完全に再現したいという、ソニーのテレビづくりの究極の目的を追求して生まれた」最高峰モデルにのみ与えられるMASTER Seriesの称号を冠する。スタンドはサウンドバーの利用も想定した2ウェイ仕様。

「A80J」(65型)

同じくOLEDを採用したA80Jのサイズ展開は、77型、65型、55型の3種類。スタンドは3ウェイ仕様で、サウンドバーを想定したものや、もっともフットプリントが小さくなるものを利用できる。

どちらのモデルも、画像の明暗を調整するXR OLED Contrastや、より現実世界に近いワイドカラーを再現するXR Triluminos Pro、動きの速い映像のブラーを最小限に抑えるXR Motion Clarityなどを搭載する。シームレスエッジベゼルの「Minimalist one slate design」で没入感を高めたという。

Google TVを内蔵するほか、AppleのAirPlay2やHomeKit、Amazon AlexaやGoogleアシスタントといった音声アシスタントサービスにも対応。アシスタントを使って音声で検索を行なうこともできる。Netflixのコンテンツをスタジオクオリティで視聴できるNetflix Calibrated Modeや、IMAXやDTSオーディオを楽しめるIMAX Enhanced、ディスプレイのキャリブレーションができるCalman Readyも備えた。

2K信号を4Kクオリティに引き上げるXR 4K Upscalingも装備。本体には4K/120fps、Variable Refresh Rate (VRR)、 Auto Low Latency Mode (ALLM)、e-ARCに対応したHDMI 2.1ポートも備える。

画面を振動させて高音質を生み出す「Acoustic Surface Audio」は、より高品位かつシネマティックサラウンドサウンド提供できる「Acoustic Surface Audio+」に進化。そのほかDolby Vision HDRや、Dolby Atmosもサポートする。環境に合わせて映像やサウンドクオリティを最適化させるAmbient Optimizationも搭載した。

4K液晶モデルの「X95J」「X92」「X90J」

「X95J」(85型)
「X90J」(65型)

4K液晶モデルのX95Jは、85型、75型、65型の3サイズ。X92は100型のみ、X90Jは75型、65型、55型、50型の4サイズ。このうち、X95Jのみ3ウェイスタンドが付属。残りのX92とX90はスリムブレードスタンドが付属する。

Full Array LEDパネルで、XR Triluminos ProとXR Contrast Boosterを組み合わせて、現実に近い明暗表現を行なう。どの角度から見ても明るやさ色表現を維持するX-Wide Angleも採用した。OLEDモデルと同様にシームレスエッジベゼルのデザイン。

XR Motion Clarity採用で動きの速い映像のブラーを最小限に抑えるほか、シネマティックサラウンドを実現するAcoustic Multi-Audio、反射を軽減するX-Anti Reflectionも備える。

OLEDモデルと同様にGoogle TV内蔵で、AppleのAirPlay2やHomeKit、Amazon Alexa、Googleアシスタントにも対応。アップスケーリング技術のXR 4K Upscalingや、HDMI 2.1に対応している。