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フジ、外資規制違反の疑い。武田総務相「徹底調査を指示」

武田総務大臣

フジテレビなどを傘下に持つフジ・メディア・ホールディングスは6日、過去に同社が放送法の外資規制に違反していた疑いがあるとの報道を受け、「外国人議決権比率20%を超えていた可能性があり、事実関係を精査している」とコメント。これを受け、総務省の武田総務大臣は会見で、「徹底的に調査するよう事務方に指示した。今後、調査結果を踏まえて事案の内容を精査し、適切に対処していく」と語った。

一方で、武田大臣はフジホールディングスの放送事業認定取り消しの可能性について問われると、「事実関係をまだ十分掌握してませんので、コメントは差し控えさせていただきます」とした。

フジ・メディア・ホールディングスによれば、2012年9月末から2014年3月末までの株主名簿の確定時において、本来議決権から控除すべき相互保有株式(総議決権に占める割合:0.002~0.004%)を株主名簿確定作業において把握できず、総議決権から控除していなかった。これにより、当該期間において、放送法が定める外国人議決権比率20%を超えていた可能性があるため、現在、当時の資料を確認し、事実関係を精査している」という。

武田大臣はこれを受けて、「フジ・メディア・ホールディングスが、過年度において議決権の取扱いに過誤があった旨の公表を行ったと承知をしている。総務省として、まずは、事実関係を確認することが重要と考えており、昨日、私から、本事案について徹底的に調査するよう事務方に指示した。今後、調査結果を踏まえて事案の内容を精査し、適切に対処してまいりたい」とコメント。

さらに、「外資規制違反の疑いのある事案が生じていることを受けて、改めて、認定放送持株会社や基幹放送事業者の外資規制が適切に遵守されているかを確認する必要があると考えている。こうした観点から、速やかに、すべての認定放送持株会社及び基幹放送事業者に対し、総務大臣名で文書を発出し、外資規制の遵守についての確認を要請する予定」という。

放送法の外資規制違反に関しては既報の通り、東北新社が2016年10月の申請から、2017年1月に衛星基幹放送業務の認定(認定番号BS第125号 ザ・シネマ4K)を受けた際、外資比率が20%を超えていたにも関わらず、20%未満として申請。これを受けて総務省が、東北新社の子会社、東北新社メディアサービスが運営している「ザ・シネマ4K」(BS203)の衛星基幹放送業務認定を5月1日付けで取り消し。ザ・シネマ4Kの放送は、4月30日24時で終了となる。

【2021.04.06】武田総務大臣 記者会見