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総務省、「ザ・シネマ4K」の放送事業認定を5月1日取り消し
2021年3月26日 10:57
総務省は26日、東北新社の子会社、東北新社メディアサービスが運営している「ザ・シネマ4K」(BS203)の衛星基幹放送業務認定を5月1日付けで取り消すと発表した。これにより、BS放送「ザ・シネマ4K」(BSパススルー方式によるケーブルテレビ経由を含む)の放送サービスは、4月30日24時で終了となる。
なお、総務省によれば「受信者の受信機の誤作動を回避するため、所要の設備対応を終了させるまでの間(遅くとも令和3年7月1日より前までとする。)、黒又はテロップの映像のための信号を送信することを認める」という。
武田総務大臣は会見において、東北新社に対して「受信者への周知など、必要な処置をとるよう要請した」と説明。さらに、「総務省においても本件の認定のプロセスにおける審査が十分でなかったと考えており、こうした事態を二度と起こさないよう審査体制の強化について検討を進めるよう指示している」という。
既報の通り、東北新社が2016年10月の申請から、2017年1月に衛星基幹放送業務の認定(認定番号BS第125号 ザ・シネマ4K)を受けた際、外資比率が20%を超えていたにも関わらず、20%未満として申請。総務省が関係資料を精査した結果、外資比率を20%未満とする放送法の規定要件を満たしていなかったことが確認されていた。
総務省は、改めて取り消しの理由を「認定の申請時及び認定時において、基幹放送を行おうとする者の認定の欠格事由である認定当時の同法第93条第1項第6号ニ(現第7号ニ)の規定(外国人等が議決権の五分の一以上を占めるもの)に該当していたことが確認されたため、当該認定を取り消す」と説明。
取り消しを受けて東北新社は、「弊社の誤った申請手続きにより、番組を楽しみにしていただいているお客様、お取引先様をはじめとする関係者の皆様に多大なご迷惑をお掛けしておりますこと、深くお詫び申し上げます。弊社は今後、当該認定以外の放送サービスにおいて、皆様にご満足いただける放送サービスを継続して提供することで、お客様をはじめとする関係者の皆様からの信頼回復に努めてまいります」とコメント。
コメントの通り、東北新社の子会社が運営する「ザ・シネマ」(「ザ・シネマHD」を含む)、「スターチャンネル」、「ファミリー劇場」、「囲碁・将棋チャンネル」、「スーパードラマ!TV」の放送は継続する。