ニュース

クリプトン、3.5万円で2回路方式のオーディオ用小型電源ボックス

電源ボックス「PB-150」

クリプトンは、オーディオ用アクセサリの新製品として、価格を抑えた電源ボックス「PB-150」を6月下旬に発売する。価格は35,000円(税抜)。

同社は上位機「HR(High Resolution)」シリーズなどを展開しているが、今回のモデルはエントリーに位置付けられている。しかし、上位機で培った技術やパーツを導入する事で、音質・性能を高め、コストパフォーマンスに優れた製品として展開する。

構成として、2回路電源フィルター方式を採用。ノイズ成分が多いPCやパワーアンプなどの大電流・高ノイズ機器用コンセントと、ノイズ影響を受けやすいCD、DAC、DVD、プリアンプなどの小電流機器用コンセントに分離。機器間の相互干渉を大幅に軽減している。

大電流用コンセントと小電流用はそれぞれ2口、合計4口を搭載する。外形寸法は240×120×67mm(幅×奥行き×高さ)とコンパクトだが、厚みのある鉄シャーシを採用。剛性を高めており、重量は約2.2kgある。

試聴を繰り返し、新しいコンセントとしてアメリカン電機製の接地型埋め込みコンセントを採用。ACインレットはロジウムメッキ仕上げ。内部配線材にはOFC銅線を使っており、クリアで豊かな高音質が楽しめるとする。

効果を体験してみる

既発売のエントリーモデルである「PB-111」と、新モデル「PB-150」を聴き比べてみた。パワーアンプ、プリアンプ、ディスクプレーヤーを用意し、パワーアンプは大電流用コンセントに、プリとディスクプレーヤーは小電流機器用コンセントに接続している。

手前が「PB-111」。奥が新モデル「PB-150」

「PB-111」から「PB-150」へを切り替えると、SN比が良くなり、楽器や声の響きが広がっていく空間が、より広大になる。特に奥行方向の深さは、驚くほど深く、エントリーモデルとは思えない。

ビートのキレが重要な楽曲では、無音部分から、ギターやベースなどが勢い良く飛び出す際のトランジェントも良くなり、聴いていて気持ちが良い。細かな音も聴き取りやすく、ハイレゾ楽曲を楽しむ際にも良いだろう。接続した機器が少し古いモデルであっても、それらを情報量が多い、現代的なサウンドへと変化させる電源タップという印象だ。