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クリプトン、“画質追求にも寄与”A&V対応電源ボックス

PB-HR550

クリプトンは、音質だけでなく、テレビなどと接続して高画質化も追求できるという“A&V対応HRピュア電源ボックス”として「PB-HR550」を10月下旬に発売する。価格は79,800円(税別)。さらに、電源ボックスの性能をさらに向上させる、電源ボックス用オーディオボード「AB-PB1」も10月上旬に9,500円(税別)で発売する。

「電源のクリプトン」として人気のHR(High Resolution)シリーズの中級価格帯モデル。独自の2回路フィルター構造や、ステンレス筐体、ネオフェードカーボンマトリックス3層材など、上級機に採用している独自のテクノロジーも投入している。

高音質だけではなく、4K/8Kといった新世代の大画面・高画質にも対応するため、高画質化に重要な電源ラインの視点から画質向上も分析。A&V対応型電源ボックスとして新たに訴求。

活用法としては、大型プロジェクターなどを使ったホームシアターの大画面・高画質化には「PB-HR1500」を、40~50型クラスには「PB-HR550」の使用を提案している。

PB-HR550

独自の2回路フィルター構造は、「大電流機器・高ノイズ機器」と「小電流機器」との分離接続を可能にするもので、機器間の相互干渉を大幅に軽減することが可能。コンセントとしては、左側2個がパワーアンプ、パソコンなどの「大電流機器・高ノイズ機器」向け、右2個がDVD/CDプレーヤー、プリアンプ、DACなどの「小電流機器」接続向けとなっており、コンセントはいずれもレビトン製ホスピタルグレードを採用。ACインレットはロジウムメッキ仕上げ。

PB-HR550の内部

筐体はステンレス製。電磁遮蔽に強く、防振に優れ、渦電流歪みを防ぐといった特徴がある。

電磁干渉抑制体のバスタレイドも投入。方向を揃えて密に重なり合った金属磁性体粉末を樹脂中に分散・混合してシート化したもので、フェライトを凌駕するノイズ抑制効果を持つ。これをPC-Triple Cの内部配線材にスパイラル状に巻き付けて、筐体内部で発生するアンテナ効果による高周波飛び込みノイズ成分への悪影響を軽減。「高域のSN比が改善されて音の明瞭度がさらに上がる」という。

コンセントと筐体の取り付け部分には、ネオフェードカーボンマトリックス3層材を配置。コンセントは細かく振動するが、その振動エネルギーを効率よく吸収し、音質を高めるという。

筐体底部には、ステンレスインシュレーターも配置。底面からの不要振動を吸収する。外形寸法は255×120×70mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は2.5kg。

電源ボックス用オーディオボード

電源ボックス用オーディオボード「AB-PB1」

AB-PB1は、電源ボックス用のオーディオボード。重量級かつ薄型新設計で、サイズは330×170×21mm(幅×奥行き×高さ)。重量は1.9kg。

クリプトンの通常のオーディオボードにも使われているオリジナル技術の「鉄球サンド」を採用。機器の電磁ノイズを防止し、その重量により、鉄球の振動が外部振動を吸収する。

音質と画質の違いを体験

価格が近い電源ボックス「PB-HR500」と、新モデル「PB-HR550」を比較試聴すると、全体的にノイズフロアが低下。静粛な音場の中で、音像がクッキリと明瞭になり、立体感が増し、よりクリアに音楽が楽しめる。

有機ELテレビ、同日発表の小型スピーカー「KS-55Hyper」を組み合わせたシステムでもPB-HR550の効果をチェック。テレビ、スピーカーのどちらも、AV向けではない通常の電源タップを使った場合と、テレビ・スピーカーを両方PB-HR550に接続した場合を比較した。

「グレイテスト・ショーマン」のUHD BDを視聴すると、白色がより伸びやかに、鋭くなり、白いシャツや女性が身に纏っている絹のステージ衣装の質感がアップ。首元の宝石の輝きもより鮮烈になる。

観客を写したシーンでも、暗部が締り、ホールの奥行きがアップ。緞帳の質感などもアップしているのが実感できた。

また、KS-55Hyperの音質も向上。低域の押し出しの強さや、空間の奥行きなどがアップし、向上した画質に負けない、ホールの広さを音でしっかりと描写できていた。