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新Apple TV 4K、iPhoneセンサーでTV画質最適化。HDR対応強化

新しい「Apple TV 4K」

アップルは21日、A12 Bionicチップを搭載して処理能力を高め、iPhoneと連携してテレビでの表示画質を高める機能も搭載した新しい「Apple TV 4K」を発表した。発売日は5月下旬で、予約は4月30日から開始する。価格は内蔵ストレージ32GBモデルが21,800円、64GBが23,800円。アルミ製の新リモコン「SiriRemote」も付属。リモコンは6,500円で単品発売もするほか、SiriRemote付属の「AppleTV HD」も17,800円で発売する。

A12 Bionicにより、Apple TV 4KはハイフレームレートのHDR映像と、Dolby Visionをサポート。60fpsの動きの速い映像をよりスムーズに再生できるという。FOX Sports、NBCUniversal、Paramount +、Red Bull TV、Canal +などと連携し、ハイフレームレートHDRでのストリーミング配信も開始している。

また、iPhone 12 Proで撮影した60fpsのDolby Vision映像を新Apple TV 4Kで再生するために、AirPlayの伝送も進化し、ハイフレームレート伝送に対応する。

さらに、映像制作者の意図した画質で映像作品を楽しむための機能も追加。テレビは、メーカーや機種によって色味や画質の設定方法が異なるが、Apple TV 4KとiPhoneの連携により、この問題を解消するという。

具体的には、iPhoneの光センサーを使用して、テレビの画面を測定。世界中の撮影監督が使用する業界標準の仕様と比較する。この測定データをもとに、Apple TVから出力する映像を自動的に調整。テレビ側の画質設定を操作せずに、「はるかに正確な色と改善されたコントラストを提供する」という。なお、この機能は来週公開されるtvOS 14.5を搭載した第1世代のApple TV 4Kと、4KではないApple TV HDでも利用可能。詳細は別記事で解説している。

Apple TV 4Kが表示する画面指示に従い、iPhoneの光センサーをテレビ画面に近づける
光センサーでテレビの表示を測定
その測定を元に、Apple TV 4Kの出力画質を最適化する

リモコンも刷新。アルミ製の「SiriRemote」は、クリックパッドコントロールを備えており、5方向の操作ができ、高速に映像コンテンツを選択できる。クリックパッドの外側のリングを使い、ジョグコントロールも可能。リングを回して、映像を目的の場所まで早送りする事もできる。さらに、テレビの電源操作やミュート用のボタンも搭載する。

アルミ製の「SiriRemote」

映像配信の「Apple TV+」を通じて、「Ted Lasso」、「The Morning Show」、「Greyhound」、「Wolfwalkers」などのコンテンツが楽しめるほか、Apple Musicの再生も可能。AppleFitness +も利用できる。Apple Arcadeでゲームプレイもサポートする。

外形寸法は98×98×35mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は425g。