ヤマハ、琵琶の演奏を“真空パック”。博物館で生の音

ヤマハは、“ライブの真空パック”をコンセプトに技術開発を進めている、アーティストの演奏を保存し再現するシステム「Real Sound Viewing」を使い、楽器の琵琶の演奏を記録。その生音と、演奏している様子を大画面で表示することで、演奏を体感できる共同展示を静岡県の浜松市楽器博物館と共に10月28日～12月7日の日程で、同博物館にて行なう。

「Real Sound Viewing 筑前琵琶演奏再現」と名付けられた共同展示で、博物館で現在開催中の企画展「琵琶～こころとかたちの物語～」の一環として実施する。

Real Sound Viewingは、奏者が演奏した音をデジタル化し、そのデータを細かい振動へと変換する装置を琵琶に取り付けて実際に楽器を振動させることで、琵琶の自動演奏を可能にするもの。力強い響きから繊細な余韻まで忠実に再現した楽器の「生の音」による演奏音と、奏者のリアルな等身大映像を組み合わせることで、「あたかも目の前で実際に演奏がおこなわれているかのような臨場感あふれるバーチャルステージを体感できる」という。

奏者が演奏した音をデジタル化し、そのデータを細かい振動へと変換する装置

筑前琵琶への理解も深めるために、上映中の演目の語りの譜面をモニターに表示し、物語の盛り上がりとともに演奏が力強くなる様子が視覚的にも感じられる展示とする。「初めて見る人でも、物語に合わせて演奏するという特徴を持つ筑前琵琶の世界をより深く体験できる」という。

【楽器博物館×ヤマハ共同展示「Real Sound Viewing 筑前琵琶演奏再現」】

• 期間：2021年10月28日～12月7日 9:30～17:00
  ※休館日：毎月第2・4水曜日(祝日の場合は翌日)、館内整理・施設点検日、その他臨時休館日
• 会場：浜松市楽器博物館 地下1階 天空ホール(静岡県浜松市中区中央3-9-1)
• 観覧料：楽器博物館の常設展観覧料のみで観覧可能
• 演目：「本能寺」
• 演奏：鈴木旭明(筑前琵琶日本橘会)※演奏者本人の出演・登壇はない