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ソニー「α7 IV」海外発表。「静止画専用+動画専用カメラを一体化」

フルサイズミラーレス一眼カメラ「α7 IV」

ソニーの海外サイトSony Asia PacificのYouTubeチャンネルにおいて、フルサイズミラーレス一眼カメラ「α7 IV」、フラッシュ「HVL-F60RM2」、「HVL-F46RM」など発表した。ボディの価格は2,500米ドルで12月発売予定。これらの製品は日本国内でも発売を検討されている。

Product Announcement Alpha 7 IV | Sony | α [Subtitle available in 22 languages]

新開発の有効約3,300万画素のセンサーを搭載。裏面照射型センサーで、拡張ISO感度は50~204800。15ステップのワイドなダイナミックレンジを実現したという。10bitのHEIF形式で静止画撮影も可能。

画像処理エンジンは最新の「BIONZ XR」。フラッグシップモデルの「α1」で開発された、最新の画像処理アルゴリズムも搭載した。

美肌効果テクスチャが利用できるほか、クリエイティブルックは10種類のプリセットを用意。独自のカスタマイズも可能。クリエイティブルックは動画でも利用できる。

強力なAF性能も特徴で、像面位相差AFポイントは759ポイントで、94%をカバー。AF-Sモードでのフォーカス速度と精度も高めており、暗いEV-4の低照度環境でも、AF有効だという。

瞳AFの瞳検出機能も進化。不鮮明な顔でも検出可能。動物でも瞳AFは有効で、顔が左右上下に動いてもフォーカスする。鳥の目も検出。追従が困難な鳥特有の動きにも対応できるとする。

リアルタイムトラッキング機能も備え、AF-ONボタンを押すと、カメラのAF設定に関わらずトラッキングが直ぐにスタート。リアルタイム瞳AFとのシームレスな融合により、より精度の高いトラッキングが可能という。連写時のリアルタイムトラッキングはF22の絞り値まで使用可能。テレコンバーター使用時の連写性能が強化されている。

バッファメモリーも増大し、長時間の連写が可能。外部フラッシュとも連携し、フレームごとにプリ発光することで、適切な発光レベルを計算。高速連写時や、明るさが変化する状況にも対応する。カメラの顔検出も併用することで、最適な光量とホワイトバランスに調整し、ポートレート撮影に最適な明るさと色合いが得られるという。

フラッシュ「HVL-F60RM2」、「HVL-F46RM」も発表された

動画も進化。α1やα7S IIIと同じ、動画形式を多数利用可能。XAVC HS(MPEG-H HEVC/H.265)にも対応。10bit 4:2:2 All-Intra XAVC S-Iでは、最大600Mbpsで高画質な撮影ができる。

4K動画を30pで録画する場合は、全画素読み出しの7Kオーバーサンプリングにより、さらに解像度の高い4K映像を出力できる。4K/60pや、フルHD/120pでの撮影も可能。

Cinema Lineカメラで評価の高いS-Cinetoneも利用可能。映画のような表現が容易に利用できる。さらに、10bit 15+ストップのダイナミックレンジを持つS-Log3は、プロ用のシネマカメラとも相性が良く、複数カメラ撮影時の編集作業も容易になるという。

リアルタイム瞳AFは、動画でも利用可能。動物の瞳AF、鳥の瞳AFは動画でも利用できる。

新機能のフォーカスマップ

新機能のフォーカスマップは、フォーカス領域を目で見ながら直感的に確認できる機能で、マニュアルフォーカス利用時や、ジンバルでのAF使用時などに便利だという。

新しいAFアシスト機能は、AFモードからマニュアルモードにシームレスに切り替えられ、映像を見る人の視点を自然に操るラックフォーカスのような演出をする場合は、トランジションの速度をユーザーが変更できる。フォーカスリングを手で回転させるとAFモード時でも調整が可能で、リングの回転を止めるとAFがシームレスに再開される。

さらに、αシリーズ初となる、フォーカス時の画角変動(フォーカスブリージング)補正機能も搭載。ソニー純正レンズで必要となる画角変動補正量を事前に把握することで、カメラ側で画角の変動を補正。一貫した画角を、リアルタイムで保持できる。この機能はソニー純正レンズでのみ使用可能。

光学式の5軸ボディ内手ブレ補正機能を搭載

光学式の5軸ボディ内手ブレ補正機能を搭載。動画撮影時は、アクティブモードの光学式手ブレ補正が利用可能。ジャイロセンサー情報を動画ファイルにメタデータとして記録することもでき、撮影後にCatalyst BrowseやCatalyst Prepareで、そのデータを活用しながら手ブレを補正することも可能。

静止画だけでなく、動画撮影専用カメラとして使う事も想定し、静止画と動画の動作を切り替えるダイヤルを装備。このダイヤルを切り替えると、メニュー画面の内容も静止画向け、動画向けと切り替わる。ファンクションスイッチを押して出てくる機能も、動画と静止画で切り替え可能。「静止画専用カメラと、動画専用カメラを一体化した」と表現している。

クアッドVGAのビューファインダーも搭載。背面モニターはバリアングルモニターで、モニターはタッチパネル。マグネシウム合金のボディを採用。

スマホと5GHzのWi-Fiでワイヤレス連携し、静止画や動画を高速でスマホに転送可能。PCとUSBケーブルで接続し、より高速な転送も可能。Webカメラとして、映像配信用のカメラとしても使用可能。

スマホやPCと連携してライブ配信をしながら、カメラ内のストレージに動画を録画する事も可能。クリエイティブルックと美肌効果は、ライブ映像配信時にも利用可能。

撮影後のサービスとして、クラウドとAIを使った「AI Video Editing Studio」というサービスも紹介。動画をクラウドにアップロードすると、AIが動画の初期編集をしてくれるもので、クリエイターは独創的な作業に専念できるという。