ニュース

パナソニック、手軽に映像制作・配信「KAIROS クラウドサービス」。Inter BEE出展

Inter BEE 2021のパナソニックブースイメージ

パナソニック コネクティッドソリューションズ、パナソニック システムソリューションズ ジャパンは、11月17日から幕張メッセで開催される「Inter BEE 2021」にリアル・オンラインの両方で出展。2022年春に開始を予定しているクラウド型映像コンテンツ制作ソリューション「KAIROS クラウドサービス」などを紹介する。

同社は、リモートプロダクション向けに、放送スタジオ用として「SDI+IPハイブリッド制作システム AV-HS8300」、スポーツやイベント向けには「IT/IP プラットフォーム KAIROS」、「NDI│HX対応プロダクションシステム」などをラインナップ。KAIROSは、様々なシーンに活用可能な次世代ライブ映像制作プラットフォームと位置づけ、既に展開している。

IT/IP プラットフォーム KAIROS

KAIROSの特徴は、多様な入出力に対応し、シーン数やレイヤー数を意識することなく演出を重ねられる事。さらに、直感的に操作ができ、ソフトウェアップデートにより、ユーザーと共に進化する拡張性も備えているという。

その柔軟性・拡張性を活かし、サイバーエージェントの「Chateau Ameba」スタジオへ納入されたり、毎日放送の「パナソニックオープンゴルフチャンピオンシップ」において実証実験も実施された。

東京2020オリンピックでも、過去最大の4K/リモとカメラ約180台や、多数のプロジェクターなどの運用現場をサポートしたという。

KAIROS クラウドサービス

2022年春より開始する「KAIROS クラウドサービス」は、コロナ禍でのスポーツ・イベントのオンライン配信ニーズの増加など、映像コンテンツ制作の需要の急速な高まりと、一方で制作現場での人手不足などの課題を解決するものとして新たに発表されたもの。

IT/IPプラットフォームのKAIROSをベースに、クラウド型のサービスとして提供するもので、「撮る・創る・映す」のワークフロー全体をサポート。具体的には、カメラで撮影した映像素材をクラウドへ集約し、撮影・制作現場だけでなく遠隔地のオフィスや自宅からもアクセスできるようにすることで、場所に制約されずに、リアルタイムに映像を編集・制作、さらに映像配信プラットフォームへの配信まで可能になる。

映像制作ワークフロー全体をクラウドサービスとして提供することで、制作現場の初期投資を抑え、現場のワークスタイルに合わせた最適な組み合わせで利用できるという。これにより、実証実験では映像素材の撮影・制作・配信/納品までの業務時間も約30%削減できたとする。

このKAIROS クラウドサービスが今までのソリューションに加わる事で、オンプレミスは低遅延、高画質が必要な放送局向けに、クラウドサービスは、気軽に映像制作できるためネット配信や企業、イベントなど、これまで以上に様々な顧客に提案できるとする。

Inter BEEの会場ではこれに加え、リモートカメラの新ラインアップとして先日発表した5機種、4KインテグレーテッドカメラAW-UE80W/K、AW-UE50W/K、AW-UE40W/K、AW-UE20W/K、HDインテグレーテッドカメラAWHE20W/Kを展示。スタジオカメラやライブスイッチャーの新たな使い方も紹介するという。

リモートカメラの新ラインアップ
リモートプロダクションのデモとして、2つのボウリング会場を使ったリモート対戦の様子を、KAIROSを介して幕張メッセの会場へライブ配信する試みも行なわれる

他にも最新のスタジオライティングや、ドローンソリューション、5Gゲートウェイなどもアピールする予定。プロオーディオ部門ブースでは、RAMSAプロダクトとワイヤレスマイクロシステムを中心とした展示を実施。今年発売したポイントソーススピーカー「WS-HM5000 Series」や、高音質96kHz運用を実現するデジタルミキサー「WR-DX350」も展示。小規模空間に適した高音質2ウェイニアフィールドスピーカーシリーズも紹介する。