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MediaTek、AI画像エンジン搭載の4Kテレビ向けSoC

台湾MediaTekは19日、プレミアムな4K/120Hzテレビ向けのチップセットとして、強力なAI処理エンジンを搭載したSoC「Pentonic 700」を発表した。Pentonic 700搭載のテレビは、'22年第4四半期に発売予定。

Pentonic 700では、AIによる画質向上を実現。画質設定を自動で最適化するほか、前景と背景で異なるシャープネス・コントラスト・色合いを適用することで、画像の奥行きを強調。高度なエッジスムージングと細部の再構成を可能にするという。

また環境に応じて画像を自動調整するDolby Vision IQやHDR10+ Adaptiveをサポート。Dolby Vision IQでは、Precision Detail対応により、質感と深みが加わり、細部表現が改善。HDR10+ Adaptiveでは、部屋の明るさに応じて最適化された視聴体験を提供する。

同SoCでは、4K120 MEMCとTCONが統合されたことに加え、最大144Hzの可変リフレッシュレート(VRR)にも対応しており、ゲーム向けにテレビをカスタマイズすることも可能。これにより、画面のティアリング(ちらつき)やスタッタリング(コマ落ち)が起きることなくゲームを楽しむことができるという。また、表示遅延を最小限に抑える自動低遅延モード(ALLM)や、Dolby Atmosもサポートしている。

HEVC、AV1、AVS3に加え、VVC(H.266)規格準拠のハードウェアビデオデコーディングエンジンを内蔵。異なるソースからのコンテンツをテレビ画面に同時に表示できるPBPおよびPIP機能も備えた。

MediaTekテレビビジネスユニットのジェネラル・マネージャーのAlex Chen氏は、「MediaTekのPentonicシリーズは、AIを駆使した大幅な画質の向上により、スマートTVにさらなるインテリジェンスをもたらしています。スマートTVのメーカーはPentonic 700を採用することで、人々がビデオ再生やスポーツ観戦、ゲームをプレイする時や、他のスマートデバイスのコントロールセンターとしてテレビを使用する際も、いつでも素晴らしい体験を提供できるようになるでしょう」とコメントしている。