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米Sony、自分で調節できるOTC補聴器。充電式モデルも

「CRE-C10」

米Sony Electronicsは現地時間10月12日、ブランド初のOTC補聴器「CRE-C10」と「CRE-E10」を発表した。CRE-C10は10月発売で、価格は999.99ドル。CRE-E10は今冬発売予定で、価格は1,299.99ドル。

「CRE-E10」

米国市場では、医療機器である補聴器は、従来専門技師を有する販売事業者を通じた販路で販売されている。今回発売したOTC補聴器とは、2022年8月16日付の米FDA(食品医薬局)による規制変更に伴って、10月以降新たにコンシューマー販路(OTC)で販売できるようになったものを指す。

9月に発表したWSオーディオロジ―とのOTC補聴器事業分野における協業契約に基づく製品で、ユーザー自身で調節しながら使用できるのが特徴。従来は専門医や聴覚訓練士のもとに通っての調節が必要だった補聴器を、量販店やAmazonなどで処方せん不要で購入できる。

調節には専用アプリ「Sony | Hearing Control」を使用。アプリでは、ガイドに従ってセッティングができ、使用環境にあわせた調整もできる。

「CRE-C10」はより小型なモデル

2モデルの大きな違いのひとつは大きさで、CRE-C10はより小型サイズ。外から見えにくくすることで補聴器を装着することへの心的バリアを軽減するという。電池は補聴器で一般的という空気亜鉛電池「10A」で、連続動作時間は最大70時間。

完全ワイヤレスイヤフォンのような外観の「CRE-E10」

CRE-E10は完全ワイヤレスイヤフォンのような外観で、「最高のサウンドクオリティと快適さ」を併せ持つという。バッテリーは充電式でQi規格のワイヤレス充電に対応、最大26時間の連続使用ができる。Bluetoothも備え、iOS端末ではオーディオ再生もできる。

どちらの機種を選んでも、装着環境の変化に応じて背面や側面からのノイズを低減し、「優れたノイズリダクションと指向性を実現する」という。周囲の環境に応じて音を調整することで、より快適なリスニング体験を提供する。

これらの商品は、2021年4月の新生ソニーの発足時に新設された、新規ビジネス・技術開発本部より発売する最初の商品でもあり、今後もWSオーディオロジ―との協業を進め、両社の技術を駆使することで、一人ひとりの聴覚レベルやライフスタイルに沿ってパーソナライズする機能や装着性能を進化させ、聴覚に不安を抱える方にとって、快適で自然に使い続けられる新たな商品・サービスの開発を追求していく」とのこと。