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ソニー、テレビや会話を聞こえやすくする首掛け型集音器。周囲の音を自動調整
2017年11月7日 13:05
ソニーは、テレビ音声や人の話し声などを聞き取りやすくする、首掛けイヤフォン型の集音器「SMR-10」を11月25日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は35,000円前後。カラーはブラックとホワイトの2色。
ネックバンド型イヤフォンのように装着し、周りの音を聞きやすくする集音器。イヤフォンに加え、ネックバンド部にスピーカーを内蔵。スピーカーから上方に音を出し、イヤフォンを使わずに音を聞くこともできる。
基本的な使い方は、周りの音をイヤフォン部で聞く「集音」と、テレビ音声を内蔵スピーカーまたはイヤフォンで聞く「テレビ」の2通りで、ネックバンド部のスイッチで切り替える。
メインターゲットは60代以上だが、それ以外にも、深夜や、小さな子供が寝ている時、家事などをしながらテレビの音を聞きたいという30~50代のニーズも想定。家族などへのプレゼントとしての購入も見込んでいる。これまでの同社ヘッドフォンやお手元テレビスピーカー、ハンディカムなどの技術を結集したことも特徴。なお、補聴器とは異なり、医療機器ではない。集音器本体の重量は約90g。
集音モード時は、イヤフォン部を装着すると、内蔵マイクを使って会話や電話の声を聞き取りやすくする。テレビモード時は、テレビとのワイヤレス接続により、音声を耳元ではっきり聞けるようになる。
集音モード中はオートシーンセレクト機能により、周囲の音を常に解析して聞こえ方を自動調整。人の声の帯域は聞きやすく、低域/高域などの騒音は抑えることで不快感を和らげるという。ボリューム設定に応じて、音の高さ(周波数)ごとに異なる増幅値を用いて、聞き心地が良いように音声を増幅。ボリュームを大きくしても、空調や、食器の音などの騒音は増幅を抑え、人の声を聞きやすくする。
ハンディカムに搭載されている技術を応用した「マイボイスキャンセリング」機能も搭載。自分が話すときの音量を抑え、違和感のない自然な対話を可能にする。自分の声を判別するためにの専用マイクを本体左側の2カ所に内蔵する。
ハウリングキャンセル機能も搭載。受話器を耳元に当てたときなどの突然の「ピーピー」という不快なハウリングを自動で抑制する。
集音器として使用開始するまでの設定を簡単にしているのも特徴。音声ガイドに従い、全体で5分程度で調整が完了する。ネックバンド部は折り畳み可能。キャリングポーチも付属する。
テレビ音声を聞く場合は、付属の充電スタンド兼送信機をテレビに接続し、Bluetoothベースのワイヤレス技術で本体に伝送。イヤフォンまたはネックバンド部のスピーカーのどちらで音を出すかをスイッチで選択できる。部屋の中を移動しても途切れにくく、60ms以下の低遅延でクリアに音声伝送できるという。なお、あらかじめペアリングされた状態で出荷されるため、ワイヤレス接続の設定は不要。他の機器との接続には対応しない。テレビと送信機の接続は、光デジタルまたはステレオミニ。
聞こえ方の調整や、本体の状態を音声で案内する機能も搭載。付属の取扱説明書は、新聞の片面より大きな42×74cm(縦×横)のサイズとなっている。
内蔵バッテリの持続時間は、集音モード時が約24時間、テレビモード時は、イヤフォン利用が約15時間、スピーカー利用が約10時間。充電時間は約3時間。S/M/Lサイズのイヤーピースや、光デジタル/アナログ音声ケーブル、ACアダプタなどが付属する。