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ラックスマン、HDMI入力付きネットワークトランスポート開発中
2022年10月28日 18:55
国内外のオーディオブランドが一堂に会する「2022東京インターナショナルオーディオショウ」が、東京国際フォーラムで開幕。会期は10月28日~30日。入場は無料で事前予約制。ここでは、ラックスマンとヤマハ、エソテリックのブースをレポートする。
ラックスマン
ラックスマンブースでは、開幕初日と同時に製品発表された新フラッグシップ・プリメインアンプ「L-509Z」を展示している。12月発売で、価格は99万円。2017年発売のプリメインアンプのフラッグシップ「L-509X」の心臓部=増幅回路ODNFを完全刷新。ステレオパワーアンプ「M-10X」、プリメインアンプ「L-507Z」に次いで、次世代のアンプ回路を担う高音質・増幅帰還エンジン「LIFES 1.0」を、ディスクリート構成のプリアンプとパワーアンプの両回路に初めて同時搭載した。
9月に発売したばかりのベルトドライブ式アナログプレーヤー「PD-191A」(99万円)も展示。SAECと共同開発したナイフエッジ機構採用の完全新規設計オリジナル・トーンアームの「LTA-710」を搭載している。
さらに、2023年発売予定のネットワークトランスポート「NT-07」、プリアンプの「C-10X」も参考出品。C-10Xは、新開発の増幅帰還エンジン「LIFES」を搭載するほか、重量メカによる0.5dBステップの音量調整「LECUA-EX」も備えている。
NT-07は、様々な高音質ストリーミングサービスに対応。専用アプリと、別売リモコンで快適な操作ができるという。注目ポイントは“HDMI入力を搭載予定”である事。Blu-rayプレーヤーやテレビなどの音声をHDMI経由で入力し、NT-07を経由してDACなどに伝送できる。
ヤマハ
ヤマハのブースでは、2023年2月24日に発売するフロア型スピーカー「NS-2000A」が聴ける。価格は1台44万円。
主張し過ぎず、リビングにも設置しやすい柔らかなデザインが特徴。上位機種となるNS-5000/3000で培った技術も多数投入し、音質面も高めた。
エンクロージャーは構造的な強度を持つ最小構成として、折れ曲がった2つの面を持つ木材を前後から組み合わせた直方体形状。平行面で生まれる定在波をキャンセルしつつ、ラウンド形状により、適度な響きも備えた。
上位モデルは、ユニットの振動板に「ZYLON(ザイロン)」を使っているが、コストを下げるために、ZYLONのような利点を備えつつ、コストを下げられる「ハーモニアスダイアフラム」を全ユニットに採用した。
音速と内部損失のバランスに優れるZYLONを細く切り、ピアノの響板に使用するスプルース剤の端材を細かくしたものと混ぜ、さらに自然素材を加え、紙のように抄いて作ったもの。
ZYLONだけで作った振動板より優れた点もあり、ZYLONは繊維の厚さが決まっているが、ハーモニアスダイアフラムでは、部分的に厚くするなど、厚さのコントロールが可能。これにより、ベースとなる素材を統一しつつ、重量・配合を微調整し、振動板毎に求められる特性を最適化できたという。
エソテリック
エソテリックのブースでは新製品のアナログターンテーブル「Grandioso T1」やパワーアンプ「S-05」、ドイツavantgarde社のスピーカー「TRIO G3」などを展示している。
それに加え、今後発売が予定されている3モデル、プリアンプ「Grandioso C1X solo」、ステレオパワーアンプ「Grandioso S1X」、SACD/CDプレーヤー「K-05XD」も参考展示。いずれも2023年の発売予定。
プリアンプ「Grandioso C1X」は、セパレート2シャーシ構成のプリアンプ「C1X」を一体型に凝縮したようなモデル。完全左右独立モノブロック構成で、「妥協のない哲学とクラフトマンシップを極めた一体型(solo)のフラッグシップ・プリアンプ」だという。
フルバランス構成により、徹底したローノイズ化を行なっているほか、0.1dB/1,120ステップを実現した「ウルトラ・フィデリティー・アッテネーター・システム」を搭載。ディスクリートアンプモジュール「IDMー01」や、信号の引き回しを排除した独自のESOTERIC-QVCSボリュームコントロールシステムも搭載。独自の電流伝送「ES-LINK Analog」を入力3系統、出力2系統装備する。
「Grandioso S1X」は、クラスAステレオパワーアンプのリファレンスモデル。大容量バイポーラトランジスターによる5パラレルプッシュプル駆動の新設計ドライブステージを採用。純A級動作領域50W/8Ωによる「緻密さとダイナミズムを両立した密度感ある音楽表現」が可能という。
プリ/パワー間には「ES-LINK Analog」伝送が利用可能。動的な電流供給の変化に追随性の高い大容量トロイダルコア電源トランスや、前段/ドライブ段/制御系で電源トランスを独立させた3トランス構成、チャンネル独立の大容量Grandiosoカスタムブロックコンデンサーなどを備えている。
BTL駆動、バイアンプ駆動の2モードを採用し、2台を組み合わせて更なるシステムアップも可能。
「K-05XD」は、ESOTERIC SACD/CDプレーヤーの銘機「K-01」、「K-03」に連なる「Kシリーズ」の中核モデル・K-05に、「VRDS-ATLAS」と「Master Sound Discrete DAC」を搭載したXDエディションとなっている。
新開発プレーヤー内蔵型「Master Sound Discrete Clock」や、新開発の「VRDS-ATLAS(ATLAS 05)」トランスポートメカニズムも搭載。D/A変換には、64bit/512Fs ΔΣモジュレーターによる「Master Sound Discrete DAC」を使用する。