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デスクトップオーディオが各社から。真空管やユーザーが作る“キット”も

Oriolus JOYCRAFTのキット製品

フジヤエービック主催「春のヘッドフォン祭2023」が東京・中野サンプラザで29日に開催。入場は無料だが登録入場制。各社がヘッドフォンやポータブルオーディオプレーヤーなどを出展するイベントだが、今年は話題のデスクトップオーディオ向けのコンパクトなオーディオ機器も多い。

サイラス

Oriolus JOYCRAFTのキット製品

サイラスのブースでは、Oriolusから派生した新ブランド、Oriolus JOYCRAFTの製品として今後発売を予定している、デスクトップオーディオキットを参考展示。

展示されたのは、スピーカーを駆動できるデジタルアンプで、プリ部に真空管を使ったモデルや、同じく真空管を搭載したBluetoothレシーバー、真空管搭載FMステレオチューナー、マルチプレックス・スイッチャーの4モデル。

スピーカーを駆動できるデジタルアンプ
真空管を搭載したBluetoothレシーバー
真空管搭載FMステレオチューナー
マルチプレックス・スイッチャー

最終的な価格や発売日は未定だが、いずれも1万円程度を目標に、価格を抑えているのが特徴。ユーザーが組み立てるキットだが、メイン基板はほぼ完成した状態で販売するなど、組み立ての難易度は高くない予定だという。

なお、展示機はケースに入っておらず、アクリル板で挟んだような形状になっているが、製品版でもこの仕様で、ユーザーが独自にケースを用意するなど、創意工夫で自分だけの小型オーディオを追求する楽しみもあるという。

ブースでは他にも、LUXURY & PRECISION(L&P)のDAP最新モデル「E7」を参考出品。DACにAKMのAK4497EQをデュアルで搭載。DAC部分はモジュール交換できるようになっており、AK4497EQのDACモジュールでは、その性能を引き出すために、アナログ回路を最適化。回路用に充分な容積を確保し、設計の自由度を高めている。

「W4」というコンパクトなDACアンプも参考出品。これまでのモデルと比べ、マルチファンクションボタンを備えた、一回り大きな筐体サイズになっており、シリーズの最上位モデルと位置づけられている。

内部に、DACとヘッドフォンアンプを兼ね備えた「LP5108」という独自チップを搭載。3.5mmのアンバランスに加え、4.4mmのバンス出力も装備。スマホなどと接続する入力端子はUSB Cになっている。

また、「W4 EX」という下位モデルも登場予定。LP5108EXというチップを搭載し、W4よりは少しリーズナブルな価格になるという。

SOUND WARRIOR

城下工業は、SOUND WARRIORブランドの「SW Desktop-Audio」シリーズを展開。2月にUSB DAC内蔵プリメインアンプ「SWD-UA1」(59,800円)を発売している。

そんなSOUND WARRIORのブースでは、真空管とデジタルアンプを組み合わせたハイブリッドタイプの小型アンプを出展。スピーカーも駆動できるアンプで、前面にはヘッドフォン出力も備えている。

真空管とデジタルアンプを組み合わせたハイブリッドタイプの小型アンプ

その隣には、キューブ状のスピーカーも参考展示。SW Desktop-Audioシリーズとの組み合わせを想定した、デスクトップオーディオ向けのスピーカーで、ユニットは正面に搭載。両サイドにパッシブラジエーターを備える事で、省スペースながら、迫力ある低音が得られるという。こちらも発売日や価格は未定。

右にあるキューブ状のスピーカー
スピーカー背面