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約2.2万円で人工耳付きのバイノーラルマイク「美耳」

「美耳」

ビット・トレード・ワンは、ステレオバイノーラルマイク「美耳(びみみ)」を6月28日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は21,800円前後。

比較的安価ながら必要な機能を追求した人工耳搭載のマイク。ハイエンドなバイノーラルマイクにも劣らない、耳の中まで再現したシリコン製の精巧な人工耳を備え、電源用のUSB-Cケーブルとオーディオケーブルを接続することで録音可能で、「ASMR」のような聴覚を刺激する音声が収録できるとしている。

耳の奥まで再現した人工耳が付属するため、物理的に「耳を通った音」の収録が可能。ストロークの長い耳かき音や圧迫感のある梵天の音なども収録できる。人工耳は半透明で中が見えるため、耳かきが簡単に行なえるとのこと。

マイクに適したプリアンプと低ノイズの電源ICを使用。音に影響のある回路部分には音響に適した良い特性のコンデンサを使用し電子回路にも妥協していないという。ハードウェアメーカーならではのノウハウを盛り込むことにより、実用的且つ低価格にすることに成功したという。

インターフェイスは下部に集中しており、人間の頭部同様に本製品を枕の上に寝かせたりうつ伏せにしたり、マイクの座標を録音したい状況に合わせて変更可能。給電はUSB-Cで、モバイルバッテリーも使用可能。なお、USB-Cケーブルは付属しない。

本体下部端子部
本体裏面

クラウドファンディングサイト「CAMPFIRE」にて開発費を募るプロジェクトを行なっていた製品で、目標金額200万円のところ、329万円を突破し、プロジェクトが成立。クラウドファンディング版については5月26日より先行発送が開始するという。

実際に美耳を使って収録された音声や、使用風景の動画も公開されている。

【CV:浅見ゆい】エントリーバイノーラルマイク「美耳」 紹介映像【耳かき】
【美耳】実際に耳かき等をしているところ【音量注意】

バイノーラル音声コンテンツは普及しているが、コンテンツ作成に必須な耳や人間の頭部を模したバイノーラルマイクはプロ用の業務用品しか存在しておらず、最低でも数万円程で数十・数百万円の品も珍しくはない高価なアイテムとなっている。一般人や音声作品作成者、ストリーマーなどが気軽に入手するのが難しい状況だったが、「そんな現状を美耳が変えます!」としている。

また、オープンソースハードウェアとし、回路図から耳の3DデータまでGithubにて公開。基板・回路を自分好みのものに改造したり、例えば耳のデータだけを誰かが作ったエルフ耳のものを使ったり、3Dプリンタで耳を複製してピアス穴を開けたりといったカスタマイズも行なえるとしている。

三脚ネジサイズはメスUNC1/4インチねじ。外形寸法は182×65×48mm(幅×奥行き×高さ)。重量は178g。RCA to フォーン端子ケーブル(約1.5m)、三脚ネジアダプタなどが付属する。