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ソニー、世界初8つの収音モードを備えた撮影用マイク「ECM-M1」

ECM-M1

ソニーは、ダイヤル操作で8つの収音モード切替え、様々な撮影シーンで使える小型ショットガンマイク「ECM-M1」を7月28日に発売する。価格は45,100円。発売に先駆け、18日より予約受付開始する。

コンパクトなボディに鋭指向性、単一指向性、全指向性といった従来マイクにも搭載されている指向性に加え、後方鋭指向性、鋭指向性(前+後)、鋭指向性(前/後)セパレート、ステレオ、超鋭指向性の全8つの収音モードを備えたショットガンマイク。カメラ用マイクとして、収音モードを8種類備えたものは世界初とのこと。

α7S IIIに装着した様子

位置づけとしては、「ECM-B1M」(44,000円)と同等のモデルで、様々な撮影シーンにおいて収音モードを使い分けたいユーザー向けのECM-M1、収音モードよりも音質を重視したいユーザー向けのECM-B1Mになるとしている。

モードの変更は本体背面のダイヤル操作で簡単に行なえる。中央にはロックボタンも備えているため、誤操作を防げる設計になっている。

本体背面

鋭指向性は単一指向性よりもさらに正面方向に絞って収音するモードで、ECM-M1には、これを後方に向けた後方鋭指向性を搭載。これにより、風景などを撮影しつつ、自分の声をクリアに収録できる。

後方鋭指向性モードで風景を撮りながら話してもクリアに収音できる

さらに鋭指向性(前+後)では、この鋭指向性で前方と後方を均等に収音。鋭指向性(前/後)セパレートでは、同じく前後の音を収録するが、前の音を左(Ch.1)、後ろの音を右(Ch.2)の2chに振り分けて収録することで、編集時の音量調整が簡潔になる。

ステレオでは、左(Ch.1)と右(Ch.2)の方向性を強調した収音が可能で、レーシングカーや電車など動きのある被写体や演奏など、より空間の音をリアルに収録できる。

超鋭指向性は、従来の鋭指向性よりもさらに範囲を絞って前方の音を収音するモードとなっている。

MIシュー対応で、カメラからの電源共有によるバッテリーレス、バリアングル液晶モニターを邪魔しないケーブルレスで使用可能。

デジタルオーディオインターフェイスに対応したMIシュー搭載のカメラを使用すると、音声をデジタル信号のままカメラに伝送でき、高音質録音が可能となっている。非対応のカメラを使用する場合は、DIGITAL/ANALOGスイッチをANALOGにすることでアナログ収音も行なえる。

DIGITAL/ANALOGスイッチ

またデジタル伝送では4chの録音に対応。Ch.1、Ch.2は主音源のLRとして使用され、Ch.3には全指向性のバックアップ音源、Ch.4には同じく全指向性の音源を-20dBされた音声が収録。動画編集時のミキシングに活用できる。

デジタルオーディオインターフェイス対応機種

αシリーズ:α1、α9 II、α7R V、α7R IV、α7S III、α7 IV、α7C、α6700
VLOGCAM:ZV-E1、ZV-E10
Cinema Line:FX3、FX30

振動ノイズに配慮した防振設計を採用。防塵防湿にも配慮しており、屋外での撮影にも対応できるとしている。

フィルタースイッチも備え、雑音をデジタル信号処理するNC(ノイズカット)、風切り音や空調ノイズ、振動ノイズなどの低音域を低減するLC(ローカット)、OFFが選択できる。

アッテネータースイッチも装備しており、録音したい音声の大きさに応じて、0dB/10dB/20dBの3つの減退設定も行なえる。録音レベルのスイッチとダイヤルも備えており、スイッチをAUTOにすれば自動にレベル調整され、MANにした場合は、AUDIO LEVELダイヤルを使って調整する。

フィルタースイッチとアッテネータースイッチ

周波数特性は40Hz~20kHz。外形寸法は約40×64.4×72.2mm(幅×奥行き×高さ)。重量は約65g。ファータイプのウインドスクリーンが付属する。

ウインドスクリーンを付けた様子