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ソナス・ファベール、初のステレオ・ワイヤレススピーカー「Duetto」。HDMI付き
2024年10月3日 08:00
完実電気は、ソナス・ファベール初となるステレオ・ワイヤレススピーカー「Duetto」を、10月10日に発売する。価格はペアで77万円。仕上げはウォルナットとグラファイトを用意する。専用スタンドはペアで11万円。
モデル名は、ふたりの奏者がそれぞれ演奏する音楽形式の「2重奏(Duet)」から名付けられ、同社の伝統的でユニークなデザイン、ブランドマニフェストでもある“ナチュラル・サウンド”を実現させながら、ワイヤレスサウンドの可能性を追求したとのこと。
2ウェイ・バスレフ式のスピーカーで、28mm径シルク・ソフトドームツイーターと、135mm径ペーパーパルプ・コーン型ミッド・ウーファーを搭載する。ツイーターは、シルク・ソフトドームの周りに独自のウェーブガイドが施されており、“ナチュラル・サウンド”が幅広く分散する。
ミッド・ウーファーにはネオジムドライバーを搭載し、強力な低音再生を実現。バスケット部にはF.E.Mシミュレーションを用いながら、フラッグシップモデル「Stradivari G2 Anniversary」のウーファー・バスケット部からも着想を得た、非対称で有機的な形状を採用。振動板の動作から生じる振動を効果的に分散することで、共振の発生を防ぎながら、背圧によって生まれる空気の流れは妨げないという。
また、さまざまな研究の結果、「ワイヤレス・サウンドの真価を発揮するためには、ドライバー・ユニットが各周波数を最適に再生するための専用アンプが必要だと分かった」といい、ツイーターには100WのクラスABアンプを、ミッド・ウーファーには250WのクラスDアンプを搭載した。
このうち、クラスABアンプは高熱を発生するため、専用のヒートシンクを兼ねたバスレフポートをキャビネット後方に搭載。さまざまなシミュレーションを経て完成した冷却機構を搭載したバスレフポートは、最適な放熱を実現し、アンプ部もドライバー部も理想的な動作が可能だという。
Duettoは、容積8リッターのエンクロージャーながら、小さな音量で深みのある低音再生を実現するべく、独自のバスレフポート「Bass Reflex system」を開発して搭載した。
これはポートをエンクロージャー内部で湾曲させることで、限られた小さな容積の中でもポートの長さを確保し、低い周波数のチューニングを可能にするもの。ポートの配置によっては、内部で発生する乱気流の影響によるノイズの原因となるが、高度なF.E.Mシミュレーションを用いることで最適化。内部のポート入口をラッパ状にすることで、ノイズの発生を最小限に抑え、淀みのないパワフルな低域再生を実現した。
再生周波数帯域は37Hz~30kHz、出力音圧レベルは105dB SPL@1m、クロスオーバー周波数は1.9kHz。
キャビネットは、ソナス・ファベールを象徴するデザインであるリュート形状をオマージュ。キャビネットの剛性が確保できる以外にも、内部において並行面をなくすことで定在波の発生を抑制している。仕上げは天然のウォルナット材を使用しながら、木目を45度に合わせたデザインで、「設置する空間との調和を提供する」とのこと。
同社の伝統であるレザーも、フロントバッフル(一部)とキャビネットの天面に使われている。また片方のキャビネット天面には、レザー調のトップパネルに独自技術の「SENSO」テクノロジーを採用することで、直感的なタッチ操作を実現。電源のON/OFFや音量調整、再生・停止といったコントロールができる。点灯しているラインによって、本体のモードや使っているストリーミングサービス、選択されている入力などを確認できる。
デジタル入力として光デジタルとLAN端子のほか、ARC対応のHDMIも1系統装備。HDMIケーブルを接続するだけでテレビやレコーダーの音声を再生できる。そのほかMM Phono(RCA)とLINE(RCA)を切り替えられるアナログ入力×1、サブウーファー出力も備える。
BluetoothやWi-Fiに対応し、BluetoothコーデックはaptX HDをサポート。またApple AirPlay 2やChromecast、Spotify Connect、Tidal connect、 Roon readyなどにも対応する。
Duettoのために開発されたスマートフォンアプリ「Sonus faber」を使えば、Wi-Fi経由でスピーカーと接続してストリーミングサービスとの連携、音量調整やイコライジング、左右のバランス調整などができる。サブウーファーのハイパスフィルター、音量やディレイ調整も可能。
外形寸法は突起部を含めて210×272×342mm(幅×奥行き×高さ)、重さは6.8kg/1本。