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JDI、次世代有機ELでHKCとの提携解除。蕪湖経済技術開発区に工場建設へ

ジャパンディスプレイは29日、中国のHKC(惠科股份有限公司)をグローバル戦略パートナーとして、次世代OLED「eLEAP」、共同開発センターの協業について、戦略提携覚書(MOU)を解除すると発表した。ハイエンド車載ディスプレイ事業については、相互発展に向けて引き続き協議を行なうという。

次世代OLED「eLEAP」

ジャパンディスプレイは解除の理由を、「経営戦略に鑑み、HKCの了承と理解を得たうえで、本MOUを解除することとした」と説明している。

そして同日ジャパンディスプレイは、中国・蕪湖経済技術開発区との間で、eLEAPを用いた大規模G6/G8.7 eLEAP事業の立ち上げに関する覚書を締結。関係当局等からの許認可を取得した上で、2023年12月末日までに最終契約の締結を目指すという。契約締結後に、速やかにeLEAPの事業会社を設立する予定。

ジャパンディスプレイは2022年に、マスクレス蒸着とフォトリソを組み合わせた方式で画素を形成し、輝度・寿命を大幅に高めるeLEAPの開発に成功。2024年からの千葉県茂原市のG6工場で量産開始(月産1.3Kシート)を予定している。

「環境優位性やコスト競争力を有するeLEAPが、ディスプレイデバイスに革新的進歩をもたらす」とし、膨大な顧客ニーズに対応した大規模な生産能力を早急に確保するため、大規模G6/G8.7 eLEAP事業の立ち上げを目指している。

設立予定のeLEAP会社では、蕪湖開発区内でG6工場(月産10Kシート)とG8.7工場(月産30Kシート、G8.7のガラス基板面積はG6の倍以上)を建設予定。これにより、ジャパンディスプレイのeLEAP生産能力を50倍以上拡大するという。G6工場の量産開始は2025年11月、G8.7工場の量産開始は2026年12月を予定する。