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NHKのラジオ&テレビ番組を網羅した「放送100年史」。4kg/1500p超で24200円

書籍「NHK放送100年史」
24,200円 NHK出版 2025年2月19日発売

NHKは、放送100年プロジェクトの一環として、これまで放送してきたラジオ・テレビ番組を記録した「NHK放送100年史」を制作、2月19日にNHK出版から発売する。A4判上製2冊組で、合計1,500ページ。価格は24,200円。なお、同書の内容を掲載した特設サイトも同日公開する。

「NHK放送100年史」は、今年3月22日のラジオ放送開始100年を記念して制作された書籍。ラジオ100年、テレビ70年の放送史を振り返りつつ、ほぼすべての定時番組をジャンル別に紹介。さらにヒストリー解説に加え、全定時番組のリスト、年表、黒柳徹子氏など6名のスペシャルインタビュー、マンガで読むNHKヒストリーなども掲載している。紙面に掲載している番組数は、ラジオで約2,500、テレビで約6,450に及ぶという。

ラジオ編とテレビ編の2冊組。合計1,500ページで、重量は4㎏オーバーになる予定という。写真は束見本

100年史の編纂に携わったNHK 知財センター アーカイブス部 副部長の山岸氏は、「これまで発行してきた『ラジオ年鑑』『NHK年鑑』に加え、毎日の放送を記した番組表確定情報や過去に調査・編纂した放送史などの関連資料も活用しながら、あしかけ5年以上を費やし本書をまとめた」とコメント。

また「可能な限り、OBを含む実際の制作者や今現在制作に携わっている部署などにも確認を行なうなど、調査には多くのスタッフ・関係者にも協力を頂いた。過去にも放送史をまとめた書籍はあったが、これだけの規模で、ラジオ・テレビの番組を網羅的に記録したのは初めての試みではないか。この書籍を通じて我々が放送してきた資産を次世代に継承していきたい」と話した。

「NHK放送100年史」の編纂に携わった、NHK 知財センター アーカイブス部 副部長 山岸清之進氏

掲載しているジャンル数は、ドラマ、クイズ・バラエティー、音楽、伝統芸能、ニュース、報道・ドキュメンタリー、紀行、教養・情報、自然・科学、こども・教育、人形劇・アニメ、趣味・実用、大型特集番組等の全13種類。

各ジャンルでは番組情報だけでなく、「映画に負けない日本一の大型娯楽時代劇を作れ!」というNHK芸能局長の大号令が発端となって第1作(「花の生涯」)が作られることになった大河ドラマ、朝食の準備で多忙な主婦が画面を見なくても流れが追える“語り”を前面に押し出す演出を採った連続テレビ小説、正月公演で劇場がどこも空いておらず仕方なく年末の放送となった紅白歌合戦など、様々な番組誕生のヒストリーが紹介されているとのこと。

なお書籍では、ローカル局の放送や国際放送、スポーツなどの中継番組、8K放送の番組などは割愛されている。

説明会に登場した「放送100年どーもくん」

ウェブサイト版「NHK放送100年史」も2月19日公開

書籍「NHK放送100年史」の内容を掲載した特設サイトも、書籍の発売日と同じ2月19日より公開される。特設サイトはNHKアーカイブス ポータルサイト内に設置され、無料で閲覧できる。

書籍と同様に、ジャンルごとの全定時番組を掲載。ウェブの特性を生かし、ジャンルごと、年代ごと、出演者、キーワードで番組検索が可能になっているほか、アーカイブスに保存されている番組の中から、約4,000本をダイジェスト動画で公開する。

特設サイトは「番組の画像含め、書籍と同じ内容を掲載するように今準備している。一部番組に関しては、紙幅の都合で盛り込めなかったテキストも掲載している。是非多くの方に楽しんで頂きたい」(山岸氏)とのこと。

なお現在NHKアーカイブスでは“自分が生まれた年”を入力すると、年齢ごとに当時の番組やニュースを見ることができるコンテンツ「自分史年表」が公開されている。自身の人生の節目の年に、どのような放送があったのか? 動画と共に振り返ることができるようになっている。

現在公開中の「自分史年表」