ソニー、メキシコの液晶TV工場を台湾企業に譲渡

-今後は技術開発や設計、デザイン等に注力


9月1日発表

 ソニーは1日、台湾の鴻海精密工業と、米州における液晶テレビの生産について戦略的な提携関係を構築することで合意したと発表した。

 ソニーグループが所有しているソニーバハカリフォルニアの株式の90%と、主に米州向けの液晶テレビを生産するメキシコのソニーバハカリフォルニアのティファナ工場の生産関連の資産を、鴻海精密工業へ譲渡。これにより、ソニーバハカリフォルニアへの出資比率は、鴻海精密工業が90%、ソニーグループが10%となる。譲渡額は明らかにしていない。

 なお、株式や資産の譲渡後も、ティファナ工場はソニーの米州向け液晶テレビ生産の重要拠点と位置づけられ、工場の従業員の雇用はそのまま引き継がれるという。

 ソニーでは現在、液晶テレビ事業における社内のリソースを、商品の差異化につながる技術開発や設計、デザイン等の業務に集中。一方、生産分野では、外部のリソースを積極活用することで固定費やその他コストの削減を進めており、今回の提携もその一環。


(2009年 9月 1日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]