ヤフー子会社のGyaOにフジテレビと日テレが出資

-放送業界の協力で「安全な配信システム」構築へ


9月4日発表


 ヤフー株式会社は4日、子会社の株式会社GyaOに対して、株式会社フジテレビジョン(フジテレビ)と日本テレビ放送網株式会社(日本テレビ)が出資を行なうことで合意したと発表した。

 今回の合意により、フジテレビは、GyaOの運営する有料動画配信サイトに「フジテレビ On Demand」を出店することが決定。また、日本テレビは映像事業における無料広告/課金/EC連携モデルなど、ビジネス全般にわたる協業の検討を行なうという。

 ヤフーは今回の発表で「近年、インターネット上には動画が溢れ、様々な問題を発生させているものも少なくない。結果、映像の正当な権利者に正当な対価が支払われる仕組みが破壊されつつあり、良い映像を生み出す土壌が侵されつつある」と指摘。

 同社は「お客様が安心して便利に映像配信サービスが利用できるよう、また映像の制作者、配信業者、利用するお客様のバランスが保たれ、それぞれが利益を享受できる安全な映像配信システムの構築を今後進めていく」とし、放送局との協業強化を目的として両社に出資を提案、合意に至ったという。

 フジテレビと日本テレビは9月中にGyaOから株式を取得し、出資比率はそれぞれ7%となる。そのほかの出資比率はヤフーが51%、USENが35%。

 なお、ヤフーは動画配信サービスの「Yahoo! 動画」と「GyaO」を統合する予定で、新サイトは9月にオープンすることが発表されている。



(2009年 9月 4日)

[AV Watch編集部 中林暁]