デノン、3D/ARC対応の中級AVアンプ3モデル

-55,350円~136,500円。iPod/USB接続に対応


AVR-3311

6月中旬発売

標準価格:55,350円~136,500円

 デノンコンシューマーマーケティングは、HDMI Ver.1.4aに対応し、3D映像のパススルー出力やARC(Audio Return Channel)に対応したAVアンプ3機種を6月中旬に発売する。価格は、7.2chの「AVR-3311」が136,500円、7.1chの「AVR-1911」が84,000円、5.1chの「AVR-1611」が55,350円。

 「AVR-3311」のみ、ブラック(K)とプレミアムシルバー(SP)のカラーバリエーションを用意。その他のモデルはブラックのみ。

 いずれのモデルもHDMI Ver.1.4aに対応。3D映像を伝送できるほか、Audio Return Channelにも対応。テレビからの音声入力がHDMIで伝送でき、光デジタルケーブルなどを使わず、テレビとの接続がHDMI 1本のみで完結する。

 デコーダはDolby TrueHD、DTS-HD Master AudioなどのHDオーディオのデコードに対応する。


■ AVR-3311

プレミアムシルバーモデル
 最大出力185W×7ch(6Ω時)のアンプ。サブウーファ用プリアウトを2系統備えた7.2chタイプとなっている。内蔵アンプは全チャンネル同一クオリティのディスクリート構成としており、厳選されたパーツで独自構成したパワーアンプ部になっているという。また、電源部には高速の整流ダイオードと大容量ブロックコンデンサを採用している。

 32bit処理に対応したDSPを内蔵。全チャンネルの音声を24bitクォリティで再現するという「AL24 Processing Plus」や、変換誤差を抑える高精度DACなどに活用している。

 HDオーディオ用デコーダに加え、Dolby Pro Logic IIzプロセッサも備え、音声信号の空間情報を判別して出力。高さ方向の信号を出力するサラウンドサウンドが楽しめる。さらに、幅方向と高さ方向の信号を出力するAudyssey DSXにも対応。フロントハイト、ワイド専用のスピーカー端子を備えており、アサインモード“ノーマル”時、Dolby ProLogic IIz、Audyssey DSX選択時にそれぞれのスピーカーに自動的に出力される。

 また、サラウンドバックチャンネル(L/R用)のアンプを、フロントのバイアンプ駆動用か、フロントハイト(L/R)のいずれかにアサイン可能。ゾーン設定されている時は、ゾーン2、ゾーン3にもアサインできる。

 高音質化機能として、入力信号と出力信号の位相を比較することでジッタを低減する「クロック・ジッター・リデューサー」も装備。内部でデジタル変換されたアナログ入力信号も含む、デジタル処理をするすべての信号に対して、ジッタ低減ができるという。

 ほかにも、付属の専用マイクを使って、スピーカーの初期設定を自動で行なう「Audyssey MultEQ XT」や、音の大小をリアルタイムに調整する「Audyssey Dynamic Volume」、圧縮音楽ファイル再生時に、失われたディティールを補間再生する「コンプレスト オーディオ リストアラー機能」なども備えている。

 アナログ映像信号をHDMIから出力するビデオアップコンバート機能も装備。ハイビット処理のi/pスケーラも備えている。

 ゲーム機との接続時に、映像/音声に対して操作の遅れ感を改善するというVideo Input“Game”モードも利用可能。

 iPod/iPhoneやUSBメモリを接続できるUSB端子も備え、AL24 Processing Plusやコンプレスト・オーディオ・リストアラー、クロック・ジッター・リデューサーなど高音質化技術を経由した再生が可能。USBメモリ再生時の対応ファイルはMP3、WMA、WAV、AAC、FLAC。GUIを使ってのファイル検索も可能で日本語表示もできる。さらに、別売のiPod用コントロールドック(ASD-11R)を接続し、音楽/映像/静止画の再生も可能。

背面
 Ethernet端子を備え、DLNA準拠のネットワーク連携機能も装備。Windows 7搭載のPCから、Windows Media Player 12の再生機器としてAVR-3311をリモート操作でき、PCやNASに保存した音楽/画像ファイルをネットワーク経由でアンプから再生できる。対応フォーマットは音声がMP3、WAV、AAC(DRM非対応)、WMA、FLAC。画像はJPEG。

 インターネットラジオにアクセスする機能も備え、ラジオ局のデーターベース「vTuner」が利用可能。デノン向けにカスタマイズされたリストからGUI画面を見ながら選局できる。AM/FMチューナも備えている。

 また、Windows 7搭載PCから、LLTD(Link Layer Topology Discovery)機能を用いて、AVR-3311を認識、PCのコントロールパネル上でAVR-3311の各種設定ができる。Windows 7以前のPCではWebブラウザからの制御が可能。

 HDMI端子は入力6系統、出力2系統を装備。HDMI CECにも対応し、テレビのリモコンから電源ON/OFF、入力切り換え、ボリューム調整などが可能。スタンバイスルー機能にも対応する。対応メーカーはシャープ、パナソニック、東芝、日立、三菱、ソニー。



■ AVR-1911

AVR-1911
背面
 最大出力140W×7ch(6Ω)のアンプ。サブウーファプリアウトは1系統の7.1chタイプ。全チャンネル同一クオリティのディスクリート構成となっている。

 32bit DSPを搭載。HDオーディオ用デコーダに加え、Dolby Pro Logic IIzプロセッサーも装備。サラウンドバックチャンネル(L/R用)のアンプを、フロントのバイアンプ駆動用か、フロントハイト(L/R)のいずれかにアサイン可能。ゾーン設定されている時は、ゾーン2にもアサインできる。

 付属の専用マイクを使って、スピーカーの初期設定を自動で行なう「Audyssey MultEQ XT」や、音の大小をリアルタイムに調整する「Audyssey Dynamic Volume」、圧縮音楽ファイル再生時に、失われたディティールを補間再生する「コンプレスト オーディオ リストアラー機能」なども備えている。

【お詫びと訂正/2010年5月10日】
 記事初出時、「ネットワーク機能はAVR-3311とほぼ同じ」と記載しておりましたが、ネットワーク機能は搭載しておりませんでした。お詫びして訂正させていただきます。

 ビデオアップコンバート機能やi/pスケーリング機能も装備。iPodやUSBメモリとの接続にも対応する。AM/FMチューナも装備。ネットワーク機能は備えていない。

 HDMI端子は入力4系統、出力1系統。HDMI CECにも対応する。



■ AVR-1611

AVR-1611
背面
 最大出力130W×5ch(6Ω時)の5.1ch AVアンプ。全チャンネル同一クオリティのディスクリート構成となり、32bit DSPを内蔵。Dolby Pro Logic IIzプロセッサーも備えており、フロントハイトの拡張にも対応。ただし、出力はプリアウトとなるため、別途パワーアンプが必要。サラウンドバックチャンネルとして追加する事も可能。

 Audyssey MultEQ、Audyssey Dynamic Volume、コンプレスト オーディオ リストアラー機能、AM/FMチューナも備えている。

 アナログビデオ信号をHDMIから出力するアップコンバート機能や、480i映像をプログレッシブ変換して出力する機能を装備。

 ネットワーク連携機能やiPod接続用のUSB端子は備えていないが、iPod用ドックコントロール端子は装備している。HDMI端子は入力4系統、出力1系統。HDMI CECにも対応する。


モデル名AVR-3311AVR-1911AVR-1611
最大出力185W×7ch140W×7ch130W×5ch
サブウーファプリアウト2系統1系統1系統
チューナFM/AM
HDMI入力6系統4系統
HDMI出力2系統1系統
消費電力
(待機時消費電力)
670W
(0.1W)
460W
(0.1W)
360W
(0.1W)
外形寸法
(幅×奥行×高さ)
434×381×171mm
重量12.2kg10.2kg9.2kg



(2010年 5月 7日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]

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