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シャープ、「2つの4K」やIGZOを訴求
新AQUOSや次世代クアトロン、有機ELも
(2013/1/9 18:38)
ICC PURIOSとAQUOS Ultra HDの2つの4K
3,840×2,160ドットの4Kテレビについては、日本で2月に発売予定の「ICC PURIOS」のほか、新たにAQUOSブランドの4Kテレビ「AQUOS Ultra HD」も参考出展している。
60型の「ICC PURIOS」は日本で2月に発売開始するものと同じで、米国仕様の製品を夏までに発売予定。会場では専用の視聴ブースを設け、静止画や4K動画、映画用のTHX 4Kモードのデモを行なっているほか、同一ソースを使ったフルHDとICC 4K表示の比較などを紹介している。
「AQUOS Ultra HD」は、今回の試作機は70型でモスアイパネル採用のものを展示しているが、現時点では仕様は決まっておらず、サイズやクアトロンか否か、モスアイの有無などは未定とのこと。ブースでは、モスアイの技術説明とあわせて、4Kの魅力を訴求している。
価格については、ICC PURIOS(60型で約260万円)と比較して、かなり安価となる見込み。7日の会見ではシャープ副社長執行役員 商品事業担当の高橋興三氏は、「他社がインチ1万円という以上、競争力のある価格で展開したい」と言及。AQUOSブランドの上位機として展開するという。
つまり、2013年のシャープ4Kテレビは、ICC PURIOSと、AQUOS Ultra HDの2つのラインナップで展開することとなる。
8Kについては、NHK技研などと共同で開発している85型スーパーハイビジョンテレビを出展。NHK技研公開やCEATECでも展示しているが、「ソフトウェアの修正など改善は続けている」とのこと。
新AQUOSや次世代クアトロン、IGZOも
また、アメリカ市場向けのAQUOSとして、8シリーズ、7シリーズ、6シリーズを新たに発表。7、8シリーズでクアトロンパネルを採用するなど、クアトロンの採用機種が大幅増となった。
最上位シリーズとなるAQUOS 8シリーズは、80型、70型、60型の3製品を用意。8シリーズには、従来比で輝度を約20~50%向上するという「スーパーブライト」技術を搭載しているという。金属素材を活かしたデザインも特徴。
また、60型の次世代クアトロンパネル搭載機も参考展示。4色のサブピクセルを持つクアトロンにおいて、サブピクセル制御を改善したもので、精細感をより向上する技術となる。次世代クアトロン搭載製品の発売は2014年の予定。
IGZOについては、FPD Internationalに出展した3.4型のフレキシブル有機ELや13.5型/4K(326ppi)の有機ELなどを参考展示。いずれも半導体エネルギー研究所と共同で開発したもので、3.4型フレキシブル有機ELは薄さは0.1mm以下で、重量は約2g、湾曲可能半径は10cm。13.5型の4K有機ELは輝度200cd/m2を実現している。
日本でも2月発売予定の32型4K IGZO液晶ディスプレイは米国でも発売。さらに、タッチパネル仕様にした32型4Kディスプレイも米国で第2四半期に発売予定という。日本での発売時期は未定。