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beyerdynamic、90周年ヘッドフォンを1,000台限定発売

ユーザーと作っていくCustom One Teslaは無期延期に

T 90 Jubilee

 ティアックは、独beyerdynamicの90周年記念アニバーサリーモデルとして、ヘッドフォンの「T 90 Jubilee(ジュビリー)」を発表した。既発売のT 90をベースに、デザインの変更や付属品の変更・追加を行なったモデル。全世界1,000台限定生産で、日本への割り当ては200台。7月下旬発売で、価格は未定。「T 90(実売約5万円)よりも高価になるが、皆さんに喜んでいただけるような価格すべく、真摯に検討中」としている。

 また、発売中のポータブルヘッドフォン「T 51 p」の、リモコン付きモデル「T 51 i Premium Headphones」も発表。2014年夏以降の発売で、価格は未定。

 さらに、昨年末に発売を予定していたが、遅れている「Custom Studio」というヘッドフォンの進捗についても発表。今年の夏以降に発売予定で、価格は未定。

T 90 Jubilee

 「T 90」をベースとした90周年記念モデル。サウンドなどの基本性能は T 90と同じで、外観デザインを変更した。黒を基調としたデザインになったほか、イヤーカップには光沢のあるクロームリングを配置。イヤーパッドは、スーパーソフト・マイクロファイバータイプを採用している。

黒を基調とした「T 90 Jubilee」
既発売の「T 90」

 また、リファレンスとして使えるというバイノーラル録音されたCDと、ヘッドフォンを収納できるセミハードケースも付属する。

ケーブルの着脱はできない
ケースでは、beyerdynamicのこれまでの歴史を紹介
バイノーラル録音されたCDが付属
セミハードケースも付属

 1テスラ(=10,000ガウス)を超える強力な磁束密度を実現し、高いドライブ能力を生み出すテスラドライバを採用。再生周波数帯域は5Hz~40kHz。歪率は0.05%以下。インピーダンスは250Ω。感度は102dB。

T 51 i Premium Headphones

 T51 pに、3ボタン式のリモコンを追加したモデル。基本性能はT 51 pと同じ。

T 51 i Premium Headphones
マイク付きリモコンを追加している

 iOS機器に対応し、リュームコントロール、音楽の再生・停止ができ、マイクも装備。通話や終話ができる。なお、iOS機器以外でも使用できるが、ボリュームコントロールはiOSのみの対応になるという。

 低歪率/高能率で、深い低域レスポンスやクリアな中高域などを特徴とする32Ωテスラドライバを搭載。ハウジングは密閉型。イヤーパッドにはソフトシンセティックレザーと低反発クッションを採用し、装着感と遮音性を高めている。

 周波数特性は10Hz~23kHz、感度は111dB、インピーダンスは32Ω。

Custom Studio

右がCustom Studio

 既発売のCustom One Proの新モデルで、Custom One Proと同様に、環境に合わせてヘッドフォンのデザインを変えられる、セルフカスタマイズタイプになっているのが特徴。付属の六角レンチを用いて、本体下部にあるスライダーを調整する事で、密閉型から開放型へとチェンジできる。

密閉型と開放型を調整できるCustom Studio

 80Ωドライバを搭載し、自宅での利用だけでなく、モニターヘッドフォンとしてスタジオでの利用にも適しているという。ケーブルは着脱可能。カールケーブルを同梱する。

Custom One Teslaは無期限の延期に

アジア・パシフィックインド地域統括セールス&マーケティング ディレクターのMichael Kinzel

 なお、beyerdynamicは昨年5月に開催された「春のヘッドフォン祭 2013」において、「Custom One Tesla」という製品を予告していた。これは、次世代のテスラドライバを採用したヘッドフォンで、細かなスペックやデザインなどは、ユーザーの意見を取り入れて決定し、クラウドソーシング形式で開発が進められるというユニークな企画だった。

 しかし、本国で再度検討した結果、製品としてリリースするのは難しいと判断し、企画自体が一旦取り下げられ、無期限の延期状態になった。

(山崎健太郎)