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B&W 800シリーズが「800 D3」に刷新。ケブラーコーンからコンティニュアムコーンへ

 英B&W(Bowers & Wilkins)はグローバルサイトにおいて、800 Series Diamondのフルモデルチェンジを発表。ラインナップは、フロア型の「802 D3」、「803 D3」、「804 D3」、ブックシェルフの「805 D3」、センタースピーカーの「HTM1 D3」、「HTM2 D3」を用意。サブウーファは既発売の「DB1」との組み合わせが紹介されている。

フロア型の「802 D3」

 シリーズに共通する特徴は、ミッドレンジユニット「コンティニュアム・コーン」に変更した事。同社は'74年から40年間、ケブラーコーンを改良しながら採用し続けてきたが、「同じコーティングされた布製の素材ながら、パフォーマンスを劇的に向上させた」ものだという。

 8年の研究開発の末、70以上のバージョンを作成。「可聴反響音をなくすという方法をとるのではなく、音波がコーンのエッジに影響されない」のが特徴で、音のカラーレーションが極めて少なく、フロアも極めてローノイズ。「アルミのツイータをダイヤモンド製にした時と同じ事が、ケブラーコーンにも起きた」と説明している。

灰色のユニットが、新しいミッドレンジユニット「コンティニュアム・コーン」

 ツイータには従来モデルと同様にダイヤモンドを使用。高価な素材だが、化学気相成長法を使って非常に薄いダイヤモンドを製造する工法をエレメントシックスが開発した事で、ユニット化が実現した。アルミのツイータはブレイクアップが38kHz程度だが、ダイヤモンドツイータは70kHzで、共鳴音は可聴帯域を超えている。

 新モデルではこのツイータを、「オールニュー・ソリッドボディ・トゥイーター・ハウジング」に搭載。パフォーマンスをさらに向上させたという。口径は25mm径。

 「802 D3」と「803 D3」はどちらも3ウェイ、802 D3は25mm径ツイータ、150mm径のコンティニュアム・コーンミッドレンジ、200mm径のエアロフォイルウーファを採用。803 D3はミッドレンジが130mm径、ウーファが180mm径となる。

左から「803 D3」、「804 D3」、ブックシェルフの「805 D3」

 ミッドレンジとツイータを内蔵するタービンヘッド部分は無垢のアルミニウム板製。スリムな形状で音の分散を助け、内部のフィンで補強効果を加えている。タービンヘッドの下部にあるキャビネット部分は木製。金属で補強したベニヤで作られ、曲線のキャビネットと内部のマトリックス構造が組み合わさり、剛性を高めた。

 「804 D3」やブックシェルフの「805 D3」にもダイヤモンドツイータやコンティニュアム・コーンを採用。804 D3は3ウェイで、25mm径ツイータ、130mm径のコンティニュアム・コーン・ミッドレンジ、165mm径のエアロフォイルウーファを採用。805 D3は、25mm径ツイータ、165mm径のコンティニュアム・コーン・ウーファを採用している。

左からセンタースピーカーの「HTM1 D3」、「HTM2 D3」

(山崎健太郎)