ニュース

ソニー、ハイレゾ録音再生+Bluetooth対応の新ICレコーダ

可動マイクの「ICD-SX2000」。192kHz FLAC再生対応

 ソニーは、96kHz/24bitのリニアPCM録音や192kHz/24bitのFLAC再生に対応し、Bluetoothによるリモート操作にも対応したICレコーダ「ICD-SX2000」を2月13日より発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は3万円前後。

ICD-SX2000

 高音質な録音機能と、192kHz/24bitのハイレゾ音源再生に対応したボイスレコーダ。可動式の3マイクや、ハイレゾ録音/再生などの特徴は、'13年発売の「ICD-SX1000」を継承しながら、新たに192kHz/24bitのFLAC再生やS-Master HXデジタルアンプの採用による再生音質改善を図ったほか、録音機能の改善、Bluetoothによるスマートフォン連携強化などが図られている。

3つの可動式マイクで高音質録音

 マイクは、ステレオマイクにセンターマイクを加えた、可動式の3マイク構成。講演会やセミナーなどの遠い場所にいる人物の声を録音する「ズームポジション」、フィールド録音や会議などのワイドな音場を記録する「ワイドステレオポジション」、楽器演奏などを録音するための「X-Yポジション」が選択可能になっている。

ズームポジション
ワイドステレオポジション
X-Yポジション
新開発のマイク

 新開発のHi-Resマイクと、録音シーンに応じてマイクの周波数特性を最適化する「MFO(Microphone Frequency Optimizer)」により高音質化。マイク部の外装についても、指向特性の最適化のために空気穴をアルミ切削部品のみで実現。マイクを守るガード部分も内部に金属を採用し、剛性を確保してデザイン性と機能性を両立したという。

ウィンドスクリーンも付属
マイクを守るガードも金属採用

 従来モデルと同様にデュアルADCにより、幅広いダイナミックレンジと高いS/Nを実現。また、インテリジェントAGC(オートゲインコントロール)もSX2000に最適化し、より入力音声が自然に聞こえるようにチューニングしたという。

大型ディスプレイを装備

 内蔵メモリは16GBで、microSD/SDHCカードスロットも装備。64GB以上のmicroSDXCカードにも対応する。なお、ICD-SX1000で対応していたメモリースティックマイクロは非対応となった。

 録音モードはリニアPCMが96kHz/24bitと44.1kHz/16bit、MP3は48kbps(モノラル)、128/192/320kbps(ステレオ)が選択可能。なお、96kHz/24bitは本体メモリのみで、microSD記録には対応しない。また、本体メモリもしくはmicroSDの容量がいっぱいになると、自動でメモリ/microSDを切り替えて続き記録する「クロスメモリー」も、96kHz/24bit録音時には利用できない。

microSDスロットを装備
側面

 「シーンセレクト」、「ローカットフィルター」、「強力ノイズカット」などの機能も備えている。

FLAC対応やS-Master HX搭載の音楽プレーヤー

 SX1000購入者の35%が音楽プレーヤーとしても使っていたため、音楽プレーヤー機能も強化した。

音楽プレーヤーとしても利用可能

 新たにフルデジタルアンプのS-Master HXを搭載(SX1000はS-Master)。また、192kHz/24bitのリニアPCM(WAV)に加え、新たにFLACにも対応。moraなどで購入したハイレゾ楽曲の再生も行なえる。

 MP3やAAC、WMA再生にも対応。8層基板を採用したほか、オーディオブロックの電源とGNDをそれぞれ別基板で配線分離し、デジタルノイズの影響を最小化するなど、音質向上を図っている。ヘッドフォン出力に加え、16mm径で最大出力200mWのスピーカーも内蔵している。

 話し声を聞き取りやすく再生する「クリアボイス」も、ノイズ低減性能の向上などチューニングが図られた。

Bluetoothでスマホから録音/設定操作

 録音、再生音質の向上だけでない、新たな特徴がBluetooth対応。Android/iOS用の新アプリ「Rec Remote」を用いて、スマホからICD-SX2000の操作がワイヤレスで行なえる。

Rec RemoteでICD-SX2000を操作

 Rec Remoteを使うことで、離れた場所からの再生/停止操作や、録音レベルの確認/調整、録音モードやフォーマットの設定、4種類のトラックマーク付加が行なえる。また、背面にはNFCを装備し、対応スマートフォンとワンタッチでペアリングできる。

Rec Remoteのデザインも選択可能
USBも装備

 バッテリ駆動時間も約20%向上(SX1000との比較)。内蔵リチウムイオン充電池で、96kHz/24bit録音時で約15時間、44.1kHz/16bitで約30時間の録音が可能。再生時(ヘッドフォン)は192kHz/24bitリニアPCMで約15時間、44.1kHz/16bitで約30時間。

 なお、USB端子は本体収納式。外形寸法は約120×44×14.5mm(縦×横×厚さ)、重量は約98g。PC用ソフト「Sound Organizer 2」が付属する。

NFCに対応
付属品

(臼田勤哉)