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フルセグチューナとも連携できる、ワンセグ全録機「ガラポンTV 伍号機」

 ガラポンは20日、ワンセグテレビ全録機「ガラポンTV」の新モデルとして、別途チューナと連携する事でフルセグの録画・視聴にも対応する「ガラポンTV 伍号機」を発売した。500GBのHDDを内蔵。価格は36,500円。月額料金を支払うと、端末購入代金を負担せずに利用できる「ガラポンTVプレミアムプラス」でも利用でき、伍号機の場合は月額1,250円となる。今後HDDを内蔵しないバージョンの発売も予定されている。

ガラポンTV 伍号機

 「ガラポンTV 伍号機」は、最大で8chのワンセグ放送が、24時間×120日間全録できるレコーダ。機能面では四号機との大きな違いはないが、ハードウェア設計を大幅に見直し。ユーザーからの意見を踏まえ、電波状況が悪い環境でも録画を継続する事や、排熱まわりを改善。従来は底面の金属部分をヒートシンクとして使っていたが、ユーザーが触れて、不安を感じないように、複数の層を作り、底部から空気を取り入れて冷却する方式に変更。「ものづくりとしての完成度を高めたのが伍号機」だという。

ガラポンTV 伍号機の底面
左がガラポンTV 伍号機、右が四号機。サイズは一回り大きくなった

他の製品と連携してフルセグにも対応可能

 新機能としてフルセグにも対応。ただし、伍号機自体にフルセグチューナは搭載しておらず、フルセグチューナを備えた別の製品と連携する方式となる。ビスタポイント・テクノロジーが20日にAmazon.co.jpで発売する、宅外視聴向けフルセグチューナ「そとでもテレビ」(12,800円)と連携する。

左が「そとでもテレビ」

 「そとでもテレビ」は、iOS機器向けにリモート視聴を可能にする製品で、家にチューナを設置。屋内だけでなく、屋外からもiPhoneなどでアクセスして、番組を視聴できる。製品自体に録画機能はないが、別途録画用のNASを用意する事で、そこに録画する事も可能。

 ガラポンはその「そとでもテレビ」と連携、ガラポンのサービスから、そとでもテレビの番組検索、録画予約、録画番組視聴ができるようになっており、ガラポンTV利用スタイルの延長で、フルセグの録画や視聴ができるのが特徴となる。これによりワンセグ8ch+フルセグ1chの環境が構築できる。

「そとでもテレビ」

 ガラポンの番組の詳細画面を表示すると、「このシリーズをフルセグで検索」というボタンが新たに登場。検索してヒットした番組を、フルセグで録画予約できる。ただし、フルセグで特定チャンネルを全録する事はできず、番組ごとに録画予約していくスタイルとなる。今後のアップデートで、連続ドラマなどを自動で毎週録画する機能は追加を検討しているという。

「このシリーズをフルセグで検索」ボタンから番組を検索
予約ボタンから録画予約を行ない、フルセグでの録画ができる

 なお、伍号機から扱える「そとでもテレビ」は1台のみで、複数台を扱う事はできない。また、伍号機のHDDを「そとでもテレビ」の録画用NASとして使う事はできないが、今後使用できるようにする事も検討されている。

ワンセグでの画質
フルセグ画質

 ガラポンTVには従来から、録画したワンセグ番組をスマートフォンやタブレットを使い、屋内外から再生する機能があり、端末に録画番組を転送するか、ストリーミングでのリモート視聴が可能。伍号機でも同様に利用できる。

 ストリーミングでのリモート視聴はフルセグ番組でも可能だが、ガラポンのアプリでフルセグでの視聴を選ぶと、「そとでもテレビ」純正のリモート視聴用アプリが起動し、そのアプリを使って視聴する形となる。

 この「そとでもテレビ」と連携したフルセグへの対応は、伍号機のみの特徴ではなく、既存の参号機、四号機でも利用可能。

 番組にURLを割り当てて、ガラポンユーザー間で面白い番組の情報をTwitterでシェアしたり、Windows PCでの視聴時に、ニコニコ実況アプリと組み合わせて、放送番組にコメントを重ねて視聴するといった機能も引き続き利用可能。

 伍号機の背面には、アンテナ端子、外付けHDD接続用のUSBポート、Ethernet端子を装備。外形寸法は215.85×134×50mm(幅×奥行き×高さ)。

 別売の「そとでもテレビ」の外形寸法は、130×100×38mm(同)で、149g。

ガラポンTV 伍号機の背面

「高画質で見たいという番組だけをフルセグで」

 ガラポンの保田歩社長は、フルセグと比べてデータ量が少なく、スマートフォンなどから手軽に、スピーディーにストリーミング再生でき、端末にダウンロードしてもストレージメモリを圧迫しにくい事、全録機ながら低価格である事など、ガラポンシリーズが持つ、ワンセグ全録機のメリットを改めて説明。

ガラポンの保田歩社長

 「全録しても、実際に視聴する番組は約1%。残り99%の視聴しない番組を、わざわざフルセグで録画したくない。ワンセグでいいという人は沢山いる」とし、ソーシャルなどで話題となった番組を、ワンセグの画質でも、手軽に振り返って視聴でき、番組の内容を知る事ができる全録機の魅力を紹介。

 一方で、動きの早いサッカーなど、ワンセグの映像では満足度が低かったり、気に入った番組を高画質で観たいというニーズも存在する。そうした場合に対応できる機能として、今回の「そとでもテレビ」との連携を発表。

 「録画予約をしなくても必ず全番組が録画されていて視聴できる、ワンセグ全録の安心感と、毎回決まって視聴するお気に入りの番組だから高画質で楽しみたいという上質な映像体験を両立した。8chワンセグ+1chフルセグが最適解」とした。

 「そとでもテレビ」を手掛けるビスタポイント・テクノロジーとの連携については、「最初から連携しようと開発していたわけではないが、タイミングも重なり、我々が希望していたAPIの連携をしてくれる事になった」という。同様のラブコールは「我々からREGZAやDIGAに対しても行なっている」としており、ガラポンTVのハードウェアに縛られずにソフトウェアサービスを拡充していく方針だという。

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(山崎健太郎)