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米ドルビー、次世代の視聴体験を実現する「Dolby Vision 2」
2025年9月3日 11:45
米Dolby Laboratoriesは2日、テレビのさらなる可能性を引き出し、次世代の視聴体験を実現するという「Dolby Vision 2」を発表した。中国ハイセンスはRGBミニLEDテレビなどのプレミアムモデルにDolby Vision 2を搭載、またフランスのCANAL+は映画やドラマ、スポーツ中継などのコンテンツにDolby Vision 2を導入する。
Dolby Vision 2では、「コンテンツインテリジェンス」と呼ぶ新しいツールを導入。視聴しているコンテンツと視聴場所に基づき、テレビを忠実かつ自動的に最適化。またAI機能により、デバイスと視聴環境に合わせてコンテンツも最適化する。
コンテンツインテリジェンスに含まれるのは、「Precision Black」「Light Sense」「Sports and Gaming Optimization」。
Precision Blackでは、アーティストの意図を損なうことなく、あらゆる視聴環境で画像を鮮明化。鮮明度を向上させることで、画像が“暗すぎる”という消費者の不満を軽減する。
Light Senseでは、高度な周囲光検出とコンテンツソースからの新しい基準照明データを通じて画質を微調整し、理想的な視聴体験のためにテレビを最適化。そしてSports and Gaming Optimizationでは、ライブスポーツやゲームに特別設計されたホワイトポイント調整やモーションコントロールなどの新機能を導入するという。
またDolby Vision 2では、最新のテレビの進化を活かした新しいトーンマッピングを導入。双方向トーンマッピングにより、クリエイターは進化したディスプレイを最大限に活用するための新たなコントロールを利用できるようになる。
ほかにも、新たに加わる機能として、ショットごとに不要なジャダーを発生させることなく、よりリアルな映画のような感覚を再現する世界初のクリエイティブ主導型モーションコントロールツール「Authentic Motion」などを用意する。
テレビメーカーからは「Dolby Vision 2 Max」「Dolby Vision 2」と名付けられた2つの製品レベルで提供される予定。
上位のDolby Vision 2 Maxは、最高性能のテレビで最高の画像を提供し、ディスプレイの能力を最大限に活用するよう設計された追加のプレミアム機能を搭載。Dolby Vision 2 は、新しいDolby Image Engineとコンテンツインテリジェンスによって可能になった次世代の中核機能を搭載する。
Dolby Vision 2を搭載するハイセンステレビには、Dolby Vision 2を統合した初のシリコンチップ「MiraVision Pro」PQエンジンを搭載した「MediaTek Pentonic 800」が搭載されているとのこと。発売時期と提供開始時期については、後日発表される。