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ドルビーのAC-4とHDR技術が、次世代地上デジタル放送を支えるARIBの標準規格に採用

ドルビーラボラトリーズは29日、同社が提案するAC-4音声、およびHDR映像向け動的メタデータ技術が、日本の次世代地上デジタル放送を支える電波産業会(ARIB)の標準規格に採用されたと発表した。

両技術は、コンテンツの制作から伝送、再生において、世界中の放送・配信サービスで広く利用されている。Dolby AC-4は、臨場感あふれる立体音響に適した次世代音声フォーマットで、米国の主要放送局や欧州(フランス、スペインなど)の放送局で運用。

また、Amazon MusicやTIDALなど音楽配信サービスでは、Dolby Atmosを活用した楽曲をDolby AC-4ベースでグローバルに提供している。

HDR映像向け動的メタデータを基盤とするDolby Visionは、米NBC/ComcastやフランスのCanal+で商用放送に採用。サッカー、テニスなどを含む、数々の国際的スポーツイベントの放送で使われている。なお、日本では配信・放送技術の世代の違いにより、現在はまだ利用できない。

ドルビーラボラトリーズ日本・東南アジア・大洋州担当副社長 兼 日本法人社長の大沢幸弘氏は、「放送局やスタジオがドルビー技術で制作する、豊かで臨場感のあるコンテンツを、ドルビー技術に対応した配信サービスで配信されることを楽しみにしています。また、ドルビーアトモスとドルビービジョンは、シャープ、ソニー、パナソニック、レグザをはじめとする主要国内メーカーのテレビに広く採用されており、海外メーカー製を含め、現在日本で販売されている多くの4Kテレビやスマートフォン、PCに搭載されています」とコメント。

現在、U-NEXTなど国内ビデオ配信サービスや、Netflixなどが、AtmosとDolby Visionを採用しているが、ドルビーは今後も、「スポーツ中継やライブコンサートなど、幅広いジャンルでこうした没入型体験をお届けできるよう、関係者と協力を続けていく」としている。